【APBI】エッセイ:ミャンマー・2021年クーデター後のロヒンギャ人難民キャンプ (3) ―バングラデシュからの海外を目指す―
本エッセイ(第3回/全3回)は、ロヒンギャ人をめぐる国籍問題と、ミャンマー・バングラデシュ両政府の対応を考察します。ミャンマー政府はロヒンギャ人を「移民」として国籍を認めず、バングラデシュ政府も自国民としての統合には否定的です。こうした制度の狭間で、ロヒンギャ人は「どの国にも属さない存在」として扱われています。筆者は現地調査を通じて、国境や国籍に縛られた近代国家の枠組みが、難民の尊厳や人権にどのような影響を与えているのかを問い直します。シリーズの締めくくりとして、制度の限界と人間の尊厳をめぐる根本的な問いに迫ります。
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