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第1回やしの実大学報告書

「第1回やしの実大学」を終えて
笹川島嶼国基金 研究員早川理恵子

笹川島嶼国基金は太平洋島嶼国と日本の相互理解、相互交流の促進を目的に1988年に設立されました。いくつかの試行錯誤の中、1994年ごろから日本の離島である奄美大島、八重山諸島、宮古島、佐渡島などでこれからの目的をはたすための活動を展開しています。
なぜ、日本の離島なのかと尋ねられます。それはこれらの島の人々の太平洋島嶼国を見る視線が本土の人々とは違うことに気付いたからです。本土の人々は、小さなかわいそうな島国に何か手を差し伸べなければならない、といった態度をとりがちです。他方、奄美の南海日日新聞の松井編集長や八重山のフリージャーナリスト金城氏がサモア、フィジー、バヌアツなどを訪れ書いたレポートには、豊かな自然と文化、独立と自律に燃える人々の姿が共感とともに書かれています。またこれは南太平洋をパラダイスにしてしまったヨーロッパ人が書いた『パパラギ』の視線とも違うものです。実際、未熟な私が太平洋の島々と付き合い始めて7年間、こちらが支援したというよりも、島の人々から常に教えられ、導かれてきたのです。そして、逆に有識者、専門家と呼ばれる人々の島に対する意見には違和感を持つことがしばしばありました。
「やしの実大学」を始めるにあたり、一番に八重山の友寄英正氏に相談しました。友寄氏は昔、玉 野井芳郎教授らと島興し運動を繰り広げた中心人物です。戦後、沖繩では「反対」という言葉がさまざまな運動に結び付けられてきましたが、前向きで生産的な活動をしていかなかければならないというのが友寄氏の持論です。そんなわけで「やしの実大学」の開催を喜んで引き受けてくれました。
国内問題としての沖繩、国際問題としての太平洋島嶼国。島とは何か?を学ぶことはやみません。

「第1回やしの実大学報告書」(1998年4月)
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