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こうして佐官級交流は始まった

 佐官級交流が実現するまでの経緯の一端を覗いてみたい。

 1999年の某日、現笹川平和財団名誉会長の笹川陽平と于展らは、在日中国大使館の駐在武官と夕食を共にする。この席で日中間の防衛交流の可能性について話し合われた。于展は述懐する。

 「笹川名誉会長の方から防衛交流の話を持ち出し、最初に例として取り上げたのが、旧日本軍将校たちと、ミャンマーで抑留した英国の旧軍人たちの和解の話で、日本財団が間に入って実現し、大変良い和解の前例をつくったという話からスタートしたんですよ。そして、日中間で何かできないかという話になりまして、笹川名誉会長は野心的で、やるなら大規模に制服組を交流させようという考えでした。武官の方は、いきなり佐官級交流ではなく、まず退役軍人から始めてはどうかということだった。中国の退役軍人の中には、日本と実際に戦った保守的な反日派が多いですから、その老将軍たちの代表者を1度日本に送って、自衛隊と日本を見てもらい、今後の安全保障交流の地ならしをしようという案でした」

 中国から元大将を中心とする将官級の退役軍人代表団が日本を訪れたのは、1999年12月のことである。最高齢者は86歳。一行は前首相の橋本龍太郎、防衛庁長官の瓦力らと会見し、陸上自衛隊輸送学校(埼玉県朝霞市)などを視察した。

 「今度はいよいよ現職でやろう」ということで、笹川平和財団は2000年10月、防衛交流に積極的な橋本龍太郎を団長とする安全保障交流訪中団を中国に派遣する。代表団には笹川陽平、元防衛事務次官の秋山昌廣、元統合幕僚会議議長の西元徹也、元海上幕僚長の福地健夫ら、そうそうたるメンバーが顔をそろえていた。訪中団は北京で国家主席の江沢民と会談し、「日中安全保障・防衛交流の歴史・現状・展望」(秋山昌廣・朱鋒編著、亜紀書房)によると、こう切り出した。

 「日中両国が互いに国際社会の中で建設的パートナーになるため、民間ベースの安全保障交流を促進したい。政府ベースの上層部の防衛交流は盛んになってきたが、裾の部分の交流を充実させるため、民間ベースで中国人民解放軍の佐官クラスを今後、毎年20~30人ほど日本に招待したい」

北京で会談した安全保障交流訪中団の橋本龍太郎前首相(当時)と、江沢民国家主席(右)。橋本の後ろが于展

北京で会談した安全保障交流訪中団の橋本龍太郎前首相(当時)と、江沢民国家主席(右)。橋本の後ろが于展

 江沢民は合意し、最初の人民解放軍代表団がおよそ半年後の2001年4月、来日することになる。笹川陽平は「日中関係史1972-2012 Ⅳ 民間」(園田茂人編、東京大学出版会)の中で、次のように述懐している。

 「日中関係を眺めてみたとき、もっとも距離が遠かったのが軍関係者でしたから、人民解放軍と自衛隊の交流を進めようと考えました。これだけ近距離にいながら、お互い相手のことをまったく知らないのですね。統合幕僚長や人民解放軍の総参謀長レベルでは、儀礼的交流はありましたが、互いの基地を訪問したり、相手国の農村部や社会を見たり、といったプログラムはありませんでした。

 中国は中国で、反日教育一辺倒で育ってきていますから、最初に日本に来られた時はびっくりしたようです。兵隊にあふれた軍事国家日本のイメージを抱いてきたのに、『街に兵隊がいないのはどうしてか、みな私服に着替えているだけなのか』と聞かれ、こちらが当惑したものでした。日本は日本で、中国がこんなに発展しているとは考えてもいなかったようで、10日間程度の交流は互いにとって非常によかったと思います」

 また、民間の役割については、こう指摘している。

 「政府間レベルでは、緊張関係が高まれば、国家の威信もあれば、置かれた政治指導者の立場もありますから、関係が悪化するのです。その点、私たちのような民間が絡むことになれば、リスクが減ります。トラック2、正確にはトラック1.5というべきでしょうが、これも、困難な時にこそ交流をするのが大切だという発想に基づいています」

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