No.0048

2017年06月28日

インド・ナガランド州のカリスマ的指導者 対話を通じて和解と安定を目指す ニケツ・イラル氏インタビュー

インド北東部のナガランド州は、ミャンマー・中国・ブータン・ネパール・バングラデッシュと隣接しており、ナガランド州を含む、インド北東部(全8州)には約400もの異なる民族が居住しています。この地域は数奇な歴史の流れに翻弄され独自の文化風習を育んできました。ナガランド出身の著名な平和活動家ニケツ・イラル氏にお話をうかがいました。その穏やかな語り口の中にも、多くの困難を乗り越えてこられた深い智慧としなやかな強さを感じるインタビューとなりました。

インタビュー要約:

-ナガランドには、インドの他の地域とは異なる民族が住み、文化や風習も違うと聞いていますが?

「ナガ」とは民族の集合体です。私たち民族はインド北東部一帯からミャンマーへ、国境両側にまたがって住んでいます。民族的にはチベットやミャンマーに住む人々と同じグループに属し、いくつかの言葉の語源はチベット系です。私たちのような容姿の人々が住んでいるのがナガランドです。そこがインドの他地域とは違う部分です。しかし、19世紀、大英帝国が南アジア一帯を植民地化した流れで、現インドとミャンマーの一部となりました。

-地政学的に近隣諸国からの影響をまぬがれないところに位置しています。今後の展望はいかなるものですか?

私たちは、インドと中国に挟まれた、非常に繊細な場所に位置しています。チベット問題も身近ですし、私たちの民族の一部はミャンマーに住んでいます。ですから、この地域で、我々全員に利益のある共通の安定を確立しなければなりません。自分たちのアイデンティティーを守ることも非常に大切ですが、隣国と共に成長することを学ばなければいけません。それには、皆が責任を持って、広い安定に寄与していくことです。

-平和と協調を訴え活動されてきた中で、数々の困難や苦難を乗り越えられたと思います。自分自身を信じ、困難を克服する秘訣は??

「誤り」の原因を他人に押し付けることは出来ます。でも、それでは「誤り」に対する対応としては不十分です。自らをその「誤り」の一部だと認め、自分の非も認める。すると、もっと明確で、道理にかなった、説得力のある道が見えくるのです。自らに誠実であることです。継続し、その中で成長し、「道」を歩むことを学ぶのです。いわば修行です。長年かけて身に付けたもので、私にとっては最良の道だと思っています。

-今回の訪問で、将来に向けて、何か日本で受けた刺激はありますか?

私は今まで世界各国を見て回っていますが、その中でも日本は、物事が注意深く解決されている場所だと思います。問題を深く分析し、皆で解決する。日本人全員がこの国の心の在り方に責任を感じている、という印象を受けました。それは日本人が世界と共有できるものだと思います。あくまで旅の者としての印象ですが、そう感じました。

-笹川平和財団の役割に、今後どのような期待をされますか?

SPFの皆さんは私たちの状況を現場で理解しようとしてくれていると思います。動揺している人々の話に耳を傾け、理解した上で、実践論や問題解決の方法を展開してくれます。私たちのような発展途上のコミュニティーでは、『どう問題解決をするのか?』という単純な問いかけが、とても重要です。それらのサポートを通じて、私たちは自分たちの問題を強みにしていきたいと思っています。あなた方の貢献は非常に大きな意味を持っているのです。

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以下の映像で、ニケツ・イラル氏のインタビュー全編をご覧ください!

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