Ocean Newsletter

オーシャンニューズレター

第69号(2003.06.20発行)

第69号(2003.06.20 発行)

インフォメーション 東アジア海洋会議2003の開催

東アジア各国が東アジア海域の持続可能な開発戦略を検討するための会議「東アジア海洋会議2003」が、本年12月8~12日にかけてマレーシアの首都クアラルンプールで開催される。

東アジア海域海洋環境管理計画(PEMSEA)の第2期(1999-2004)の主要なイベントとして実施されるこの会議は、2つの主たる会合と4つのサイドイベントで構成される。主会合の一つ、「東アジア海域の持続可能な開発に向けての政府閣僚級会合」では「東アジア海域における持続可能な開発戦略(SDS-SEA)」および閣僚宣言の採択が予定されている。もう一つの主会合である「東アジア海域の持続可能な開発に関する国際会議」では、8つのテーマについて、それぞれワークショップを開催して、情報の共有と意見の交換を行う(表1)。

またサイドイベントとしては、「第3回沿岸域統合管理実施のための地方政府の地域ネットワークフォーラム」、「環境報道における協力に関するメディアフォーラム」、「複合分野の専門家会合」、および「環境投資にかかる円卓会議」が開催される。特に「東アジア海域の持続可能な開発に関する国際会議」には、内外の著名な研究者、シンクタンク、国際機関、各国政府、地方自治体、企業関係者が参加するので、わが国からも関心のある方々の多数の参加をお勧めしたい。

PEMSEAは、1994年に、地球環境ファシリテイ(GEF)、国連環境計画(UNEP)、および国際海事機関(IMO)の協力を得て始まった環境管理プログラムである。当初は11ヶ国でスタートしたが、昨年から日本も参加している。このプログラムの始まった背景には、当該海域の環境管理には国家または行政的な境界を越えた地域協力が不可欠である、とする各国の共通認識があったためである。

PEMSEAの参加国は次のとおり。

ブルネイ・ダルサラーム国、カンボジア、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国、インドネシア共和国、日本、マレーシア、フィリピン共和国、大韓民国、シンガポール共和国、タイ王国、ベトナム社会主義共和国

会議名東アジア海洋会議2003
場 所クアラルンプール(マレーシア)
月 日2003年12月8日から12日
主 催東アジア海域海洋環境管理計画
(PEMSEA)
マレーシア環境局
(Department of EnvironmentalMalaysia)
マレーシア科学技術環境省
(Ministry of Science,Technology and the EnvironmentalMalaysia)
共 催地球環境ファシリティー
(GEF)
国連開発計画
(UNDP)
国際海事機関
(IMO)
陸上活動から海洋環境を保護するための世界行動計画
(UNEP - GPA)
SOF海洋政策研究所
(Institute for Ocean Policy,SOF)
世界魚類センター
(WorldFish Center)

■表1 ワークショップ一覧
テーマワークショップトピックスまたはセッション
東アジア海洋に関する
主要部門の関心に向けての
国際および国の取り組み
海上運送
(IMO)
海運および港湾管理
IMOをとおした解決策
地域における新たな問題解決の試み
陸上起因の汚染
(UNEP-GPA)
陸上起因の汚染源
沿岸域の物理変化と海洋生物の生息域の破壊
地球行動計画の実行
漁業および養殖業
(WorldFish Center)
魚と食品安全性
持続可能な漁業
持続可能な養殖業
生物多様性
(GEF-UNDP)
海洋生物多様性
海洋保護区
地域協力
持続可能な開発に向けての
分野横断的取り組み
地方の総合管理および連携沿岸域統合管理の実行:達成、制約および教訓
生態系および社会経済的利益と持続可能性
利害関係者の連帯とメディアの役割
技術および専門知識伝統技法と新技術
持続可能な資源利用量とリスクアセスメント
地方収容限度の設定と情報管理
財源・投資および
共同の責任
環境への投資:ベンチャー資本の持続的利用
官民一体の協力
国の沿岸政策と
地域協力の取り決め
(SOF海洋政策研究所)
国の沿岸政策・戦略
国境を越える問題およびその影響
国際取り決め文書の実施と地域協力の取り決め

※ ワークショップ欄の括弧内は共催組織を示す。

※ 表1の記述はいずれも仮訳。また、5月13日現在の予定であるので、テーマやトピックスの変更にはご注意いただきたい。

詳細はhttp://www.pemsea.org/ 参照のこと。

第69号(2003.06.20発行)のその他の記事

ページトップ