Ocean Newsletter

オーシャンニューズレター

第29号(2001.10.20発行)

第29号(2001.10.20 発行)

失われつつある日本の文化遺産を後世へ。
日本財団が「和船」に関する収蔵品データベースを公開。

インフォメーション

日本は四方を海に囲まれていることから、昔から船は物資などを輸送する中心的な手段として発達し、日本の自然や用途に合わせ、さまざまな船(和船)が建造されてきた。しかし、明治以降、日本の近代化が進むにつれ、和船は動力船に取って代わられ、次第に建造されなくなったことに伴ない、「和船」、「船大工」、「漁労習俗」などのわが国の文化遺産ともいえる貴重な資料が失われつつある。

日本財団では、失われつつある「和船」について、各地の博物館・郷土資料館などを通じ全国的規模での保存状況調査を初めて行うとともに、木造船を建造できる「船大工」及び道具・機材などについてアンケート形式による調査を行い、このほど「船(主に和船)」に関する収蔵品データベースを作成した。

このデータベースでは、各博物館・資料館の所在地や連絡先のほか、どのような所蔵品があるかを簡単に検索できるよう所蔵品を8つの項目に分類し、その有無を表示するとともに、収蔵品1品ごとに個別データが記録されている。

作成を担当した日本財団海洋船舶部では、「貴重な日本の木造船技術関係資料の保存・管理と次世代への文化的な遺産継承を目的として、初めて全国的・網羅的な調査を行った。これらの成果を、個性豊かな地域の振興や活性化を図るため、さらには2002年度から実施される『総合的な学習の時間』に伴い小中学生が自分達の地域の歴史や文化を調べるための基礎資料として有効に活用してほしい」としている。

なお、このデータベースは日本財団のホームページ上にてExcel'95のデータとして公開されており、下記URLからダウンロードが可能となっている。

● 日本財団URL
http://www.nippon-foundation.or.jp/ships/topics_dtl/2001455/20014551.html

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