第1グループ(戦略対話・交流促進担当)
第1グループ(戦略対話・交流促進担当)
2025年度イラン短期研修代替・周辺国理解促進プログラム 参加学生レポート Part1
SIR学生訪日研修同行(2025年12月2日~6日)
2026.03.16
10分
第1グループ(戦略対話・交流促進担当)では、「戦略的日・イラン関係構築」事業における若手人材育成活動の一環として、公募による選抜を経た9人の日本人学生を対象に以下のプログラムを実施いたしました。
- イランSIR学生訪日研修への参加(於:東京、2025年12月)
- イラン短期研修代替・周辺国理解促進プログラム(於:カタールおよびオマーン、2026年2月)
このプログラム実施中に参加学生が感じたことや考えたことを、2回に分けて発信します。
本記事ではPart 1と題し、SIR訪日研修に同行した4日分をの学生レポートを掲載します。※Part2(カタールおよびオマーンでの6日分)はこちら。
なお、発信された内容は参加学生個人の所感であり、当財団の意見を示すものではありません。
12月2日(火) 日本(東京) 報告者:H.Kさん
初日の開幕を飾ったのは、SIR学生によるイランについてのプレゼンテーションでした。文化、内政、国際関係、再生可能エネルギーといった4つのトピックの中でも、特に「Iran Through the Lens of Cinematograph」と題された文化発表が強く印象に残っています。映画鑑賞が趣味でありながら、これまでイラン映画に触れる機会がなかった私にとって、アッバス・キアロスタミ監督の作品や、独自の「レジスタンス・シネマ」というジャンルが国民に愛されているという事実は非常に新鮮でした。国家と文化が相互に影響を与え合う中で、制約の中から独自の表現が生まれていることを知り、文化を通じて社会を理解する視点の重要性を実感しました。
その後、イラン大使館にて、大使への表敬訪問や過年度参加者による発表、大使館文化班によるイラン紹介が行われました。大使公邸での夕食会では、初めて味わうイラン料理に加え、SIR学生と同じテーブルを囲んで、伝統的な茶の飲み方を教えてもらうなど、初対面とは思えないほどの一体感と温かさを感じるひとときとなりました。
知識としての学びだけでなく、同世代の学生との直接の対話を通じて、イランという国をより立体的に理解する契機となった、非常に充実した初日となりました。
その後、イラン大使館にて、大使への表敬訪問や過年度参加者による発表、大使館文化班によるイラン紹介が行われました。大使公邸での夕食会では、初めて味わうイラン料理に加え、SIR学生と同じテーブルを囲んで、伝統的な茶の飲み方を教えてもらうなど、初対面とは思えないほどの一体感と温かさを感じるひとときとなりました。
知識としての学びだけでなく、同世代の学生との直接の対話を通じて、イランという国をより立体的に理解する契機となった、非常に充実した初日となりました。
SIR学生のプレゼンテーションにて日本人学生が質問をしている様子
イラン大使館にて
イラン滞在経験のある文化班職員によるイラン紹介は新たな学びが多かったです。
大使公邸での夕食会
12月3日(水) 日本(東京) 報告者:S.Mさん
衆議院会館にて、SIR団より議員の先生方へ感謝の意が述べられ、意見交換が開始。
SIR訪日研修2日目の午前、日イラン友好議員連盟との意見交換および国会見学に参加した。本日の交流を通じて、国家間関係の背後には常に「個人」が存在し、その個人間関係の蓄積が国家間関係の基礎を成していることを再認識した。
冒頭のセアダット大使による発言は、国家間関係を語る極めて公式的な言葉でありながら、その背後には両国関係を維持・発展させようとする切実さがにじんでいるように感じられた。
また、広瀬議員がイラン駐在経験に基づく体験談を語られた場面も印象に残っている。政治家としての立場からではなく、一人の滞在経験者として語られる具体的なエピソードは、場の空気をやわらかく変えた。緊張していたSIR学生の表情が次第にほころび、笑顔が広がっていく様子を目の当たりにし、国家間の緊張や政治的対立を超えるものとして「経験の共有」が持つ力を実感した。
以上のやり取りを通じて、対話の意味は、合意そのものよりも、互いの存在を認識し続ける過程にあるのではないかと考えるようになった。意見が一致しなくとも、相手がどのような経験や立場から発言しているのかを理解しようとする姿勢そのものが、関係を支える土台となる。そして、その積み重ねが、将来的な協力や信頼へとつながっていくのだと感じた。
冒頭のセアダット大使による発言は、国家間関係を語る極めて公式的な言葉でありながら、その背後には両国関係を維持・発展させようとする切実さがにじんでいるように感じられた。
また、広瀬議員がイラン駐在経験に基づく体験談を語られた場面も印象に残っている。政治家としての立場からではなく、一人の滞在経験者として語られる具体的なエピソードは、場の空気をやわらかく変えた。緊張していたSIR学生の表情が次第にほころび、笑顔が広がっていく様子を目の当たりにし、国家間の緊張や政治的対立を超えるものとして「経験の共有」が持つ力を実感した。
以上のやり取りを通じて、対話の意味は、合意そのものよりも、互いの存在を認識し続ける過程にあるのではないかと考えるようになった。意見が一致しなくとも、相手がどのような経験や立場から発言しているのかを理解しようとする姿勢そのものが、関係を支える土台となる。そして、その積み重ねが、将来的な協力や信頼へとつながっていくのだと感じた。
意見交換の様子。
本会議場の外交官席に着席し、外交官気分を体験。
晴天のもと、国会議事堂を背景に記念撮影。
12月5日(金) 日本(東京) 報告者:S.Mさん (※12月4日は同行無し)
外務省にて三宅参事官と会談を行うイラン大使館関係者およびSIR一行
この日は、SIRの学生らとともに、日本エネルギー経済研究所中東研究センター(以後エネ研)、外務省、産総研臨海副都心センター、IHIのものづくり館 i-muse、お台場を訪問した。いずれも、イランから来たSIRの学生らは熱心に見学をしており、私も案内のお手伝いなどをできたことをうれしく思った。
訪問の中で特に印象的であったのは彼らの、日本におけるAIの活用についての質問である。エネ研、外務省との面談のとき、AIをどのようにして活用しているのかという質問が出た。回答として、エネ研からはファクトチェックとして活用すること、外務省からはAIガバナンスの国際的な規範形成に日本としても取り組んでいるという旨の説明が行われた。これらのやり取りを通じて、イランも世界のトレンドであるAIを外交政治の場において、どのように活用するのかということを模索している様子を垣間見た。
もう一つは、彼ら自身が自信をもって自らの国の歴史の説明を行うことである。会話の中で、イランの歴史について、古代ペルシャ時代にまでさかのぼって歴史を説明してくれる場面が多々あった。一方、私はうまく日本の歴史を説明することができなかったため、自国文化をもう一度振り返り、自信をもって話せるようになりたいと、彼らから学んだエピソードであった。
訪問の中で特に印象的であったのは彼らの、日本におけるAIの活用についての質問である。エネ研、外務省との面談のとき、AIをどのようにして活用しているのかという質問が出た。回答として、エネ研からはファクトチェックとして活用すること、外務省からはAIガバナンスの国際的な規範形成に日本としても取り組んでいるという旨の説明が行われた。これらのやり取りを通じて、イランも世界のトレンドであるAIを外交政治の場において、どのように活用するのかということを模索している様子を垣間見た。
もう一つは、彼ら自身が自信をもって自らの国の歴史の説明を行うことである。会話の中で、イランの歴史について、古代ペルシャ時代にまでさかのぼって歴史を説明してくれる場面が多々あった。一方、私はうまく日本の歴史を説明することができなかったため、自国文化をもう一度振り返り、自信をもって話せるようになりたいと、彼らから学んだエピソードであった。
産総研臨海副都心センターにて、パロと触れあうSIR学生と引率教員
お台場にレストラン「THE OVEN」のバルコニー での集合写真 レインボーブリッジをバックに
12月6日(土) 日本(東京) 報告者:S.Mさん
復興記念館で展示に熱心に目を向ける参加者ら。
SIR訪日研修5日目は、復興記念館、本所防災館、東京スカイツリーなどを訪れ、東京という都市の歴史や災害、そして現在の街の姿について学ぶ一日となった。復興記念館では、関東大震災および東京大空襲に関する展示を見学した。とりわけ目を引いたのは、震災当時、事態を誇張する報道や流言が広まり、社会不安を増幅させたという展示である。SIR学生とこの点について話し合う中で、社会の分断を誇張し人々の感情に訴えかける情報が広まりやすいという問題は時代が変わっても続く課題であり、情報を受け取る側のリテラシーの重要性についても改めて考えさせられた。午後に訪れた東京スカイツリーでは、展望台から一面に広がる東京の街並みを前に、一行は終始興奮した様子で、写真を撮りながら景色を楽しんでいた。
スカイツリーから見下ろす東京の街並みに興奮する様子。
午後に訪れた東京スカイツリーでは、展望台から一面に広がる東京の街並みを前に、一行は終始興奮した様子で、写真を撮りながら景色を楽しんでいた。一方で、SIR学生の一人がチャドルを身に着けていたものの、周囲の視線を気にして途中で外していた姿も印象的であった。また、夕食のためにハラルフードを探す際には、日本では選択肢が限られていることも実感した。こうした経験を通じて、文化や宗教の違いが日常生活の中でどのように現れるのかを具体的に考える機会となるとともに、日本におけるムスリム文化の受け入れや、その存在の見え方について意識するきっかけとなった。
本所防災館にて火災時の避難方法について説明を受ける様子。
ドキドキワクワク、はじめての地震体験。
日イラン交流の思い出として記念写真を撮影。
Part2(カタールおよびオマーンでの6日分)はこちら。
※ 画像につきましては、事前の許可なくスクリーンショット等の撮影、転載、および資料の二次利用は出来かねますので、ご了承ください。
※発信された内容は参加学生個人の所感であり、当財団の意見を示すものではありません。
※ 画像につきましては、事前の許可なくスクリーンショット等の撮影、転載、および資料の二次利用は出来かねますので、ご了承ください。
※発信された内容は参加学生個人の所感であり、当財団の意見を示すものではありません。
お問い合わせ先
公益財団法人 笹川平和財団 第1グループ(戦略対話・交流促進担当)
担当者:木村、ワイエブ
E-mail:middleeast-islam@spf.or.jp
公益財団法人 笹川平和財団 第1グループ(戦略対話・交流促進担当)
担当者:木村、ワイエブ
E-mail:middleeast-islam@spf.or.jp