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「海とヒトとの関係学」シリーズ第6巻「海のジェンダー平等へ」

コモンズとしての海表紙
公益財団法人笹川平和財団(東京都港区 理事長・角南篤)の海洋政策研究所は、2024年3月8日、「海とヒトとの関係学」シリーズの第6巻「海のジェンダー平等へ」を刊行致します。
 
 海洋政策研究所は2000年から、Ocean Newsletterを通じて海の様々な問題に関する論考を発信してまいりました。「海とヒトとの関係学」シリーズは、それらの論考を重要なテーマ別に再編集し、一部加筆したものです。2019年2月に第1巻「日本人が魚を食べ続けるために」第2巻「海の生物多様性を守るために」を、2020年3月に第3巻「海はだれのものか」、2021年3月には第4巻の「疫病と海」、そして2022年3月に第5巻「コモンズとしての海」を刊行して参りました。
 
 最新の第6巻「海のジェンダー平等へ」では、「海洋でのジェンダー平等」をテーマに、海に関わる分野全体で様々な改善の努力がなされつつあるジェンダー平等について考察しました。人々が海洋の危機の切迫に気付き、海洋の喫緊の問題の解決に取り組むために、持続可能な社会の実現に向けた意思決定の場に女性がいることが当たり前になること。そして、これまで男の世界とされてきた海で、その無意識のジェンダーバイアスに気付くこと。人類共通の財産である海を通じて、ジェンダー平等の実現に対する理解と変革の提示を目指しております。
 
 お近くの書店などで、ぜひ一度お手に取っていただけますと幸いです。

目次

はじめに
海洋でのジェンダー平等を実現することはなぜ大切か(窪川かおる)
海から探るジェンダー論(秋道智彌)


第一章 ジェンダー論の地平
1.性の起源-性とは何か?(長谷川真理子)
2.性転換する海洋生物-性という戦略(岩田恵理)
  コラム アボリジニにおける両性具有-ドリーミングの虹蛇(窪田幸子)
3.男と女をつなぐ船-南スラウェシにおける船づくりに見るジェンダー観(明星つきこ)
4.ポリネシアにおける多様な性の共生-マフとラエラエ(桑原牧子)

第二章 海洋保護の最前線で
5.タイのジュゴン保護区と漁民-アンダマン海の事例(阿部朱音)
6.スナメリを音響で追いかける(木村里子)
7.サンゴ礁漁撈文化の知恵を物語を紡いで(高橋そよ)
  コラム 誰もが海ごみ問題の当事者(小島あずさ)
8.対馬における海洋保護区(清野聡子)

第三章 海のジェンダー平等へ
9.漁村女性のネットワークの展開と今後(関いずみ)
10.男性中心から男女共同参画へ(原田順子)
  コラム 海女たちの世界(古谷千佳子)
11.ミクロネシアから考えるジェンダー平等(宮澤京子)
12.女性たちをエンパワーするために(窪川かおる)
  コラム 水産経済学と女性のキャリア(徳永佳奈恵)
13.流れを変える-海のジェンダー平等へ(北田桃子)

おわりに 母が遺した言葉(阪口 秀)

印刷版販売元

定価:本体1,700円(税抜き)/ISBN978-4-908443-48-0
発行:2024年3月8日、株式会社西日本出版社
販売:全国の書店等でお求めいただけます。

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