Ocean Newsletter

オーシャンニューズレター

第26号(2001.09.05発行)

第26号(2001.09.05 発行)

編集後記

ニューズレター編集委員会編集代表者((社)海洋産業研究会常務理事)◆中原裕幸

◆日米都市防災会議を開催しようとした日に阪神淡路大震災に遭遇した逸話から説き起こしている村上氏は、現場調査に出向く際はもっぱら海からのアクセスに頼っていたという。編集子が現地調査のルートをなんとか確保したのも大阪堺からの漁船で、18日後の土曜日のこと。陸路は依然として遮断されており、早朝出発の船のへさきには現地で配られる予定の朝刊紙の束が積み上げられていた。

◆平井氏の指摘のとおり「河川ルートは海上ルートの延長」であり、連携した防災救援活動が重要である。東京湾では荒川の活用可能性が大きいものの、全国的には船で遡上可能な河川は少なく、その遡上範囲は限定されよう。しかし、TSLを防災船として活用している事例のように、陸上交通がマヒ状態下での海+河川からの防災救援システムの必要性は、その教訓を決して風化させることなく、所要の整備を図っていくべきであろう。

◆災害時相互応援協定は、落語「目黒のサンマ」にちなんで東京都目黒区とサンマ水揚げで有名な気仙沼市の間でも締結予定とのこと。インターネットで「災害時相互応援協定」と「海」をキーワードに検索すると、これがすべて締結数を表す訳ではないが、22件(前者だけでは166件。なお「災害時援助協定」で検索すると42件、「海」とのかけあわせ検索では0件)が出てきた。再び編集子の例を持ち出して恐縮だが、わが在住の神奈川県茅ヶ崎市も、ひたちなか市、市川市、富士市と同様の協定を結んでいることを市の広報紙で最近知った。読者諸氏在住の自治体の場合はどうか、防災訓練の一環と考えてお調べいただくのもよいのでは。(了)

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