笹川平和財団安全保障研究グループの「核弾頭生産サイクル研究」(2025年度)において設置している「核弾頭生産サイクルの国際動向に関する研究会」(座長:小泉悠笹川平和財団上席フェロー)は、未知の部分が多い中国の核弾頭生産サイクルの解明に取り組み、報告書『中国の核弾頭生産サイクル解明への取り組み~2025 年度成果報告~』を取りまとめました。
2010 年代以降、中国は急速な核戦力の強化を図り、核兵器の運搬手段となるミサイル、爆撃機、原子力潜水艦のみならず、核弾頭も増やしています。配備弾頭数は過去10 年間で倍増(2025 年時点で600 発を配備)しているとみられ、2030 年には1000 発に達するとの指摘もあります。これは2 月に失効した新戦略兵器削減条約(新START)で定められていた米国、ロシアの戦略核弾頭配備数(1550 発)のほぼ3 分の2 に相当する規模であり、我が国の安全保障政策の前提となる米国の拡大核抑止力に多大な影響を与える可能性があります。
本研究会は従来の中国研究の枠組みにとらわれず、軍事・安全保障研究、原子物理学、核物質生産に欠かせないウラン濃縮、再処理に関する知識など幅広い分野の専門家6名で構成しました。中国語に精通する委員らの協力を得て中国政府の公文書を解読するとともに、高分解衛星画像を活用し、中国における弾頭化までの各サイクルがどのような施設・地域で展開されているのかの解明を試みました。
報告書は
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中国の主な核関連施設は
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