笹川平和財団安全保障研究グループで行う「国際平和活動の今後」研究事業(2022年‐24年度)では、新たな時代における国際平和活動と日本の関与の在り方について研究活動を行っています。
変動する国際情勢を背景に日本とも連携を深めつつある欧州連合(EU)は、国連に次ぐ規模で軍事および文民による平和活動ミッションを展開しています。本事業では、国際平和活動における日本とEUの協力を視野に、これまでEUの政策関係者らとオンライン・対面でのワークショップや意見交換を重ねてきました。また、2023年1月には、ブリュッセルのEU本部にて安全保障協力に関わる実務家らと意見交換を行い、自衛隊が中東アデン湾で行う海賊対処活動とも協力関係にあるEUの軍事ミッション「欧州連合海軍ATALANTA作戦部隊」の司令部(スペイン・ロタ)を訪問して、EUの行う国際平和活動の理解を深めてきました。
本レポートでは、本事業の研究会委員としてこれら一連の活動に参加した一橋大学の田中(坂部)有佳子氏が、EUの行う国際平和活動の概要を整理し日本との協力の可能性について論じています。
<その他のレポート>
レポート「国際平和活動と環境・気候変動対策-可能性と課題」(山下 光)
https://www.spf.org/security/publications/1216.html
Report "UN and its Peace Efforts in the Era of Great Power Rivalry" (Stephen Browne)
https://www.spf.org/en/security/publications/20221124.html