Ocean Newsletter

【Ocean Newsletter】バックナンバー

第99号(2004.09.20 発行)
第99号(2004.09.20 発行)

編集後記

ニューズレター編集委員会編集代表者((社)海洋産業研究会常務理事)◆中原裕幸

◆本誌96号掲載の拙稿でも紹介した「大陸棚調査に関する関係省庁連絡会議」は、去る8月6日の会合時から「大陸棚調査・海洋資源等に関する関係省庁連絡会議」に。東シナ海情勢への対応を含めて行政が積極的な姿勢を示したとの見方がある一方、海洋権益WT提言による"海洋権益関係閣僚会議設置"の政治圧力に対して、これを閣僚級から局長級に値切って行政が対応したとの見方も。海洋国家日本としてはやはり閣僚級の常設機関が必要では。それを実現させるには、政治の力とそれを支える総合的頭脳集団そしてさらにそれを取り巻く海洋コミュニティを含む世論の熟成が不可欠。8月25日にも同連絡会議が開催されているので、まずは今後の取り組みを注視。

◆茅根ペーパーは環礁州島という聞き慣れぬ言葉を分かりやすく説明して、州島の生成プロセスを明らかにすることによって自然のサンゴ礁再生能力の向上、州島の形成促進ができると言う。圓山ペーパーの「ラピュタ計画」ともども沖ノ鳥島でのプロジェクト実施の提言で結ばれているという点で共通。ところで、ストンメルの永久塩泉というのは初耳という読者が多いに違いない。正直に告白すれば、編集子も数ヶ月前まで例外ではなかった。直接レクを聞いた時には、その仕組みやマリアナ海溝での実験に目を見張った。実は、そのレクのあと直ちに同教授の研究所と編集子の所属団体の連名で国土交通省には沖ノ鳥島プロジェクト提案を投げかけてある。

◆日本が世界に誇る「瀬戸内海水理模型」について語る上嶋ペーパー。TV番組の取材ではカメラを積んだラジコンヘリを飛ばしながら全景を撮影していったというこの施設は、今でもまさに一見の価値あり。米サンフランシスコ湾のBay Modelと双璋、いや2000年から観光教育用に変貌したそれと比較すれば執筆者が言うように世界唯一の現役研究施設なので、世界遺産級のわが国の宝。人々に知られないままその意義を発揮する機会が霞んでいくとしたら、そんなに悲しいことはない。もっとよく知られ、もっと長く有効活用されるよう切に希望する。

◆同僚の来生が前号で書いたように、われわれ二人の編集代表コンビは100号をもって降板する。奇数号が当番の私にとってはこれが最後の後記。毎回、山椒は小粒・・・的内容を目指したつもりだが、これで毎月の執筆義務というまる4年にわたる航海にも碇をおろす時がきた。ご愛読に感謝。(了)

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