Ocean Newsletter

オーシャンニューズレター

第85号(2004.02.20発行)

第85号(2004.02.20 発行)

編集後記

ニューズレター編集委員会編集代表者((社)海洋産業研究会常務理事)◆中原裕幸

◆食の安全が叫ばれている。BSEに鳥インフルエンザ。野菜も魚も生産地や生産者の氏名、使用肥料や餌までも消費者に公開できるトレイサビリティのためのICチップ開発も急。そうしたなかで佐藤ペーパーは水産加工場でのHACCP導入の意義を説く。工場での衛生管理の認定表示であるため、ロゴ入りの水産加工商品は見出しにくい。がしかし市民生活のなかまで確実に浸透しはじめおり、全商品ではなさそうだが一番身近なのは牛乳。身近にある冷蔵庫内の牛乳パックのチェックをオススメしたい。HACCPロゴと解説文が表示されているものもあるはず。

◆GPSが簡単な仕掛けで妨害を受けやすく、交通・物流マヒさえ起こりかねないとは。池田ペーパーは知られざるリスクに警鐘を鳴らし、アメリカ依存のただ乗りGPSだけでなく、必要なコストを負担して、船舶についてはロランCによる組み合わせ、バックアップシステムを構築すべきだと訴える。なるほど、本家本元のアメリカでも、また欧州や中国でもリスク分散を国策として試みているとなると、わが日本についても対応策について論議の輪が広がることを望む。

◆新幹線が通って俄然元気が出ている都市、八戸。北海道との間のフェリーは今も右肩上がりの貨物量、海外や首都圏と高速道でむすぶ結節点としての港湾。さらに有数の漁港、イカの街としても知られている。中村市長のペーパーは"海洋立市"というキャッチフレーズでその将来像を多様に描いてくれているが、八戸といえば飲食店街再開発で注目の屋台村、地元で創作したやや薄味の八戸ラーメン、三陸一円に広がる有名ウニ料理のいちご煮、そして名物せんべい汁。わが同僚のグルメシェフ編集子は、そして読者諸侯は、既に足を運んでおられるや、すべてご賞味済みなるや?(了)

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