Ocean Newsletter

オーシャンニューズレター

第7号(2000.11.20発行)

第7号(2000.11.20 発行)

編集後記

ニューズレター編集委員会編集代表者 (横浜国立大学国際社会学研究科教授)◆来生 新

◆「奥尻は時化に始まる冬はじめ」(町春草)。日本海沿岸では、大陸からの北風が、暗い鉛色の空と激しい荒波、そのしぶきに載せての冬の美味を運んでくる季節になった。初冬の第7号をお届けする。

◆海洋が地球環境の変化に及ぼす力と、資源的ポテンシャルの大きさに関する酒匂オピニオンのダイアローグはお楽しみいただけたであろうか。硬い調子のまさりがちな誌面構成に、柔らかなトーンを加えるご配慮をいただいたことに感謝したい。

◆わが国のオーシャン・ガバナンス基本政策の不存在については、これまでのオピニオンでもくり返し指摘されている。布施オピニオンは、それと「人類の共同財産」概念の研究不足を結びつける。それがひとり海洋法研究者の責任ではないにしても、理念なき政策がありえないことに異論はないであろう。よりよい日本のオーシャン・ガバナンスを生み出すために各界での一層の研究や議論の進展を期待したい。

◆本号でも投稿「海と船が、人を育てる」を頂いた。三原氏に感謝。創刊予告号で述べたように、受信、発信、再発信のサイクル確保が本誌にとっての課題である。試みに、これまでの読者からのさまざまな反応の一端をご紹介してみた。読者諸氏のいっそうのご意見を期待したい。(了)

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