Ocean Newsletter

オーシャンニューズレター

第61号(2003.02.20発行)

第61号(2003.02.20 発行)

編集後記

ニューズレター編集委員会編集代表者((社)海洋産業研究会常務理事)◆中原 裕幸

◆小泉首相も出席して対人地雷を全て廃棄した記念式典を2月8日に催したとの報道。良いことだと思ってよく見ると、一掃したとはいえ日本の自衛隊が保有していた対人地雷は何と100万個だったとか!(研究訓練用に約1万5千個は依然として保有とのこと)日本の国土面積約38万km2の平地(約3割)に埋めていくとしたら1km2あたり8.8個、海岸線総延長約3.5万kmに一列に埋めるとしたら100mあたり2.9個も置くことができる数量だ。メディアはその意味について何も解説、報道してくれていないが、海が国境を形づくるわが国ではその分の政策と予算をもっと海洋管理に振り向けるべきではないかと考え込んでしまった。

◆山田ぺ-パーに出てくるラッフルズの名前からカクテルのシンガポールスリングを、ジャーディン・マセソン社の名前からスコッチのホワイトホースにシャンパンのモエを想起するのは酒飲みの性としてお許しいただくとして、沿岸国と利用国とが連携したマラッカ海峡管理協力機構構想、是非実現を期待したい。岡田ペーパーでは海上輸送と港湾管理の質的変化がもたらす途上国との技術協力のあり方について、ナルホドと考えさせられた。地道な協力事業の中身をもっと多くの人々が理解する必要がある。

◆土谷氏の投稿で、「ベトナムでは、なるべく現行の体制を崩さないよう日常の業務を行おうとする」との文章を読んで、はてどこかの国にも似たようなことが......、また、「縦割りの風通しが良くなってスムースに仕事が流れるようになった」というのは、どこかの国にはありえないのであろうか......。ともあれ、全ては人の問題だという点には誰もが頷くに違いない。(了)

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