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オーシャンニューズレター
第606号(2026.06.20発行)
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2.1MB
事務局だより
(公財)笹川平和財団海洋政策研究所主任研究員◆黄俊揚
◆20世紀以降、GDPは経済活動を測る主要指標として用いられてきた。しかし、生産や消費を捉える一方で、森林、ブルーカーボン、生物多様性、サンゴ礁などの自然資本の価値は十分に反映されていない。特に海洋は、気候安定化や炭素吸収、生態系サービスの提供など重要な機能を担いながら、依然として過小評価されている。持続可能な海洋開発には、自然資本を包括的に捉える「Beyond GDP」の視点が不可欠である。◆本号では、自然資本や海洋インパクトを政策、金融、産業、地域社会の意思決定へどのように組み込むかを考察した。アブドラ王立科学技術大学のCarlos M. DUARTE氏は、ブルーカーボン生態系や海藻再生など海洋自然資本を再構築し、生物多様性回復と気候変動緩和を両立させる可能性を示している。(株)UMITO Partnersの村上春二氏は、海洋特化型インパクトファンド「Blue Frontier Fund(BFF)」を通じ、金融と海洋保全を結びつけるネイチャーポジティブな投資の展望を論じた。映画監督の長谷川友美氏は、海藻・昆布を題材とした映像作品を通じて、海と人との関係性や地域社会の営みを描き出している。◆OPRIでは、ブルーエコノミー関連の経済価値を適切に評価し、経済的繁栄と海洋環境保全の両立を目指す研究を推進している。既存の経済指標だけでは、海洋がもたらす多面的価値を十分に捉えることは難しく、その価値が過小評価される可能性がある。こうした課題意識のもと、Beyond GDPの視点に基づく海洋インパクト評価や投資エコシステムの構築を推進するため、ブルーインパクトファイナンスイニシアティブ(BIFI)の特設ページ
※
を開設した。今後も、学術機関、政策立案者、投資家、金融機関など多様な主体と連携しながら、持続可能な海洋の未来を共創する場を支えていきたい。(主任研究員 黄 俊揚)
※
https://www.spf.org/opri/projects/2025-09_bifi.html
第606号(2026.06.20発行)のその他の記事
海洋生物の再生に向けた原動力としての「海洋自然資本」
アブドラ王立科学技術大学特別教授◆Carlos M. DUARTE
インパクトファンドが拓く新しい海洋経済
(株)UMITO Partners代表取締役◆村上春二
消えゆく海藻の森に導かれて
映画監督◆長谷川友美
事務局だより
(公財)笹川平和財団海洋政策研究所主任研究員◆黄俊揚
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