今や、海洋における生物、非生物資源の開発利用や乱獲が現実となっています。公海・深海底ではいずれの国も管轄権が及ばないため、国際的に最大の論点となっているのが「国家管轄権外区域の海洋生物多様性(BBNJ)」の問題です。 この課題に取り組む国連などの現状とその展望について取りまとめた本書を海洋について関心のある多くの方々にお読みいただけますと幸いです。
『海の生物と環境をどう守るか~海洋生物多様性をめぐる国連での攻防』 編著者:坂元茂樹、前川美湖 発行 :(株)西日本出版社 定価:2,600円(税別) ISBN978-4-908443-44-2
はじめに(阪口秀)
第一章 国連海洋報条約の展望とBBNJ(坂元茂樹)
第二章 海洋生物多様性をめぐって 1.細り行く海の恵みと国際社会(井田徹治)2.深海の生物多様性に関する研究の歴史とBBNJ交渉(白山義久)●コラム BBNJ交渉と、他の条約との関連(白山義久)3.海洋遺伝子資源の利活用の進展(竹山春子・西川洋平・丸山浩平)4.公海域における水産資源管理と海洋保護区(森下丈二)5.深海底の鉱物資源開発と国際海底機構の役割(岡本信行・藤井麻衣)●コラム 北極の現状と中央北極海における公海水域の未来(幡谷咲子)
第三章 海洋生物多様性を守るために 1.国連におけるBBNJ交渉の展開(西本健太郎)2.海洋遺伝子資源をめぐる論点と展望(本田悠介)3.区域型管理ツールの活用のために(八木信行)4.環境影響評価をめぐって(瀬田真)5.能力構築と海洋技術移転(藤井巌・前川美湖) ●コラム BBNJ交渉の裏側(樋口恵佳)
おわりに(前川美湖)
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