◆21世紀初年の年度末も旧世紀時代のそれと変わりなく、いずこも多忙のドタバタ。そこへもってきて「えひめ丸」と米原潜の衝突事故、そして海水準50cm上昇で日本でも1,412km2が水没、人口の2.3%にあたる290万人が移住の要ありとのIPCC報告。海洋に関する人類の課題は尽きない。
◆海を理解するにはあまりにも知らないことが多く、企画機能の独立・開花に向けた学際的協力態勢の創出を小山健夫氏は訴える。海事(Maritime)というと海運、造船、港湾という旧来のイメージを伴うが、本旨はOcean-RelatedCommunities全体についてのオピニオンと理解したい。
◆編集子の属する会の昨年の創立30周年記念刊行物に野中ともよさんの「海洋力は凄いのである」と題する寄稿文があるが、今回もまたいつもながらの語り口と自然な説得力に思わず口元がほころんでしまうのは私一人ではあるまい。
◆今野ペーパー(本誌No.2、2000.9.5)に対する合田浩之氏の論稿も掲載する。今後ともこのようなオピニオンに対するオピニオンという発受信のサイクルをいくつも体現させていきたい。読者諸氏からのコンタクトをお待ちしています。(了)
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