笹川日中友好基金

2025年度日中佐官級交流事業
自衛隊佐官級訪中プログラムを実施

2025.11.21

5分

　2025年度では、自衛隊陸上幕僚監部の桐谷高弘一等陸佐を団長とする13人の自衛隊佐官級訪中団が11月5日から13日までの9日間で中国を訪問し、中国人民解放軍との交流を実施しました。
　日中佐官級交流事業は、民間団体である笹川平和財団笹川日中友好基金による「トラック1.5」の事業として、中国国際戦略学会を中国側カウンターパートとし、日本防衛省防衛政策局と中国国防部国際軍事合作弁公室の協力を得て、2001年に実施を開始しました。今回を含め、これまでに現役の佐官級自衛官（一部将補と尉官級含む）191人の訪中と中国人民解放軍将校268人の来日を実現しました。

中国人民解放軍軍事科学院姚党鼐副院長（中将）への表敬訪問

　日本自衛隊佐官級訪中団一行は、11月5日から訪中を開始し、午後には中央軍事委員会の直属機関である軍事科学院を訪問して、軍事科学院副院長の姚党鼐中将への表敬訪問を実施しました。翌6日に北京市郊外にある陸軍警備第3師団を視察、午後には中国人民大学で国際関係学院の教員や院生と座談交流を行いました。

軍事科学院での対面交流

陸軍警備第３師団を視察

中国人民大学国際関係学院での座談交流

頤和園を見学

　また、11月7日から11月9日にかけて、代表団は、山西省の大同市を訪れ、世界文化遺産に登録された中国北魏時代の雲崗石窟や博物館などを視察した後、湖北省の武漢市へ移動し、市内の史跡などを見学しました。

雲崗石窟を見学

懸空寺を見学

　11月10日、代表団は武漢市の中部戦区空軍航空兵第38連隊を訪問しました。連隊の概要説明や質疑応答を進めた後、中国国産のY20A大型輸送機を視察しました。

航空兵第38連隊で概要説明を受ける

Y20A輸送機を視察

武漢市内を見学（その１）

武漢市内を見学（その２）

　11月11日から12日にかけて、代表団は、広東省湛江市の南部戦区海軍湛江基地を訪問し、基地副政治委員（少将）の表敬訪問を実施し、ミサイル護衛艦「玉林艦」に乗艦して視察したほか、雷州半島の足栄村で地域振興の現場を見学し、交流を行いました。

南海艦隊湛江基地にて高兆瑞副政治委員（少将）への表敬訪問

ミサイル護衛艦「玉林」に乗艦視察

雷州半島足栄村で村興しの現場視察（その１）

雷州半島足栄村で村興しの現場視察（その２）

　各地の陸海空軍事施設の視察や関係者との意見交換、中国の教育機関および歴史文化史跡の視察を通して中国軍に対する認識のみならず、中国社会、歴史、文化に対する総合的理解の増進を図りました。
　笹川日中友好基金は、来年以降も日中佐官級交流事業として、中国人民解放軍佐官級訪日団の招へいと自衛隊佐官級の訪中プログラムを実施し、日中両国の安全保障分野の中堅幹部の交流チャンネルの維持を尽力していきます。

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