笹川日中友好基金
5年ぶりに中国人民解放軍佐官級訪日団が来日
2024.05.29
6分

笹川平和財団主催の歓迎会で敬礼する張保群訪日団長(5月16日)
当財団笹川日中友好基金が2001年から実施している日中佐官級交流事業の一環として、張保群中国人民解放軍中央軍事委員会国際軍事合作弁公室副主任(陸軍少将)を団長とする20人の代表団が、5月14日から5月20日までの7日間で来日し、防衛省、防衛研究所、自衛隊教育施設や基地などを訪れ、交流を進めました。
コロナ禍の影響などで中断されていた本事業の対面交流は、昨年7月に自衛隊佐官級の訪中が4年ぶりに再開され、中国人民解放軍佐官級の来日は5年ぶりに再開できました。
コロナ禍の影響などで中断されていた本事業の対面交流は、昨年7月に自衛隊佐官級の訪中が4年ぶりに再開され、中国人民解放軍佐官級の来日は5年ぶりに再開できました。
中国人民解放軍佐官級訪日団一行は、5月14日から来日、翌15日に防衛省を訪れ、芹澤清防衛審議官を表敬し、防衛交流による信頼醸成などをめぐり意見交換しました。また、防衛研究所で日中安全保障分野の課題について議論を行いました。

防衛省にて芹澤清防衛審議官を表敬訪問(5月15日)

防衛研究所にて座談会に参加する訪日団(5月15日)
16日は都内にある陸上自衛隊の衛生学校を訪れ、同学校長の表敬、概要説明や「動く手術室」などの装備展示と野外救急訓練及び歴史資料館を見学しました。
陸上自衛隊衛生学校長と記念品を交換(5月16日)
陸上自衛隊衛生学校で野外手術システムを見学(5月16日)
同じ16日には都内のホテルで歓迎会を開催し、笹川平和財団の笹川陽平名誉会長(日本財団会長)と角南理事長、防衛省防衛政策局国際政策課の西野洋志課長が挨拶し、日中佐官級交流事業の特殊な意義を強調しました。張保群訪日団団長も両国安全保障交流における若手リーダーたちの相互理解の重要性を指摘し、建設的で安定した日中関係の構築に寄与したい決意を語りました。

笹川平和財団主催の歓迎会で中国人民解放軍と歓談する笹川陽平名誉会長(5月16日)
17日には愛知県にある航空自衛隊小牧基地を訪問、基地司令を表敬するほか、C-130H輸送機を視察しました。20日には京都府にある海上自衛隊舞鶴基地を訪れ、基地総監の表敬と多用途支援艦「ひうち」の視察を実施しました。

航空自衛隊小牧基地を訪問し、C-130H輸送機を見学(5月17日)

海上自衛隊舞鶴基地にて基地総監を表敬訪問(5月20日)
このほか、日本の歴史や文化、社会を知るプログラムとして、訪日団は、東京都内の印刷博物館や滋賀県の彦根城、京都の二条城や金閣寺、西陣織会館、天橋立などを見て回りました。

天橋立公園を視察する訪日団(5月19日)
日中佐官級交流事業は、民間団体である笹川平和財団笹川日中友好基金による「トラック1.5」の事業、中国国際戦略学会を中国側カウンターパートとし、日本防衛省防衛政策局と中国人民解放軍中央軍事委員会国際軍事合作弁公室の協力を得て、2001年に実施を開始しました。自衛隊と中国人民解放軍の佐官級代表団は、年に一回ずつ中国と日本を相互訪問しています。今回を含め、これまでに佐官級自衛官165名の訪中と中国人民解放軍将校268人の来日が実現しました。
笹川日中友好基金では、2024年の秋に自衛隊佐官級訪中交流の準備を進めております。
笹川日中友好基金
日中佐官級交流事業が4年ぶりに再開