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英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)との「インド太平洋における米欧諸国(transatlantic partners)との協働」に関するワークショップの開催
2024.02.20
8分
ニール・メルヴィン博士(英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)国際安全保障ディレクター)
2023年10月26日、笹川平和財団(SPF)は、英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)と半日の非公開ワークショップ「インド太平洋における米欧諸国(transatlantic partners)との協働~域外諸国のインド太平洋への進出は日本にとっての機会となり得るのか」を都内で共催しました。同ワークショップは、当財団の安全保障研究グループが実施する「インド太平洋国際会議 II」 プロジェクトの一環として企画され、安全保障研究グループの西田一平太上席研究員 が司会を務めました。
本ワークショップでは、RUSI国際安全保障ディレクターのニール・メルヴィン博士をはじめ、日本の政府関係者、学術関係者、在京の外交関係者らが参加し、インド太平洋地域における今後の安全保障上の課題、特に日本や英国を含む同地域の主要アクターの認識について幅広い議論が行われました。
本ワークショップでは、RUSI国際安全保障ディレクターのニール・メルヴィン博士をはじめ、日本の政府関係者、学術関係者、在京の外交関係者らが参加し、インド太平洋地域における今後の安全保障上の課題、特に日本や英国を含む同地域の主要アクターの認識について幅広い議論が行われました。
兼原信克 笹川平和財団常務理事
ワークショップの冒頭では、当財団の兼原信克常務理事が開会挨拶を行い、英国のインド太平洋地域への関与や日本との関係強化を歓迎するとともに、欧州とアジアにおける地政学的情勢が急速に変化するなか、両地域がこれまで以上に緊密に連携する必要性を指摘しました。また、今後数年間の同地域の安全保障において、インド、中国、ロシアが果たすであろう役割や関係の発展について言及し、欧州とアジアにおける安全保障上の課題に包括的に対応するために、大西洋両岸やインド太平洋地域において、志を同じくするパートナー国間の戦略的視点の調整や協力の推進が必要であるとコメントしました。
続く二つのセッションでは、複雑で困難な状況が続くインド太平洋地域全体の安全保障環境について意見が交わされ、「インド太平洋における米欧の協力―そのリスクと機会とは」および「『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向けて、日本は米欧関係をどのように活用できるか?」をテーマに議論が行われました。
最初のセッションでは、冒頭でRUSI上席研究員のフィリップ・シェトラー・ジョーンズ博士がプレゼンテーションを行いました。同氏は、RUSIが英国国際問題研究所(チャタムハウス)との間で実施した「インド太平洋地域に関する米欧協力(Transatlantic Cooperation on the Indo-Pacific)」をテーマとした最近の研究から得られた重要な知見を取り上げ、貿易・経済、安全保障、グローバル・ガバナンスの3つの領域における課題について、米欧間および欧州内での共通点と異なる視点の両方を指摘しました。これについて、インド太平洋地域の専門家からいくつかの意見が出された後、関連するトピックについて活発な議論が交わされました。
また、米欧パートナーシップの現状と、更なる協力の可能性についても議論が行われました。インド太平洋地域内の既存のパートナーシップを受け入れつつ、「豪英米三国間安全保障パートナーシップ(AUKUS) 」や日英伊による「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)」といった最近のパートナーシップを包含することで、新たな協力のあり方を模索する必要性が指摘され、概念的な理解にとどまらず、より実務的な協力関係を模索していく必要があるとの認識で一致し、セッションは終了しました。
第二セッションでは、インド太平洋の安全保障における米欧のパートナーシップに関する実質的なテーマについて議論が行われました。最初のテーマ別対話と意見交換では、日英から三名のパネリストが参加し、米国と中国、そして経済安全保障に関連する課題や問題について意見交換が行われました。参加者の一人は、既存の枠組みを活用することで距離を克服し、戦略的リスクについて認識を共有する必要性を指摘しました。別の参加者は、パートナー国間で同一の脅威認識を持つことは困難であることを認めつつ、G7を巡る最近の情勢にはかなりの進展があり、新たな課題に取り組む上で「G7プラス」の可能性があるとの見解を示しました。意見交換セッションでの発言を通して、経済安全保障に関する課題に対して、参加者も同様の感覚を持っていることが分かりました。この点を踏まえ、ある参加者は、欧州連合(EU)、米国、日本の間では、優先順位や政策対応、資源の制約が必ずしも一致していないため、これらの違いを慎重に見極める必要がある点を指摘しました。また、グローバル・ガバナンスについては、国連などの多国間協力の枠組みをおざなりにすべきではないとの認識も共有されました。国連安全保障理事会が膠着状態にあるなか、ジュネーブの国連関係機関が国際協力の活性化に重要な役割を果たしているとの関係者からの見解も共有されました。
最後に、メルヴィン博士が本ワークショップを総括しました。特にアジアにおける地政学的課題の深刻化に関わる問題について、大西洋を越えた議論が重要な局面を迎える可能性があると振り返るとともに、より長い時間軸で、インド太平洋地域全体のルールと規範を維持するための取り組みの集約化の重要性を指摘しました。また、欧米の政策コミュニティがこうした問題の解決を主導し、より共通したアプローチを構築するため、日本などの国々を引き入れることで、対話拡大の重要性を強調しました。メルヴィン博士は、日本がインド太平洋に関する議論の主要なアクターであると同時に、欧州の安全保障と不可分の存在であることを評価し、欧州が将来的に大西洋を越えたパートナー間の共通の利益を構築し、認識を共有し、連帯を進化させるのを支援する上で、日本が最も適した立場にあるとコメントしてワークショップを締めました。
最初のセッションでは、冒頭でRUSI上席研究員のフィリップ・シェトラー・ジョーンズ博士がプレゼンテーションを行いました。同氏は、RUSIが英国国際問題研究所(チャタムハウス)との間で実施した「インド太平洋地域に関する米欧協力(Transatlantic Cooperation on the Indo-Pacific)」をテーマとした最近の研究から得られた重要な知見を取り上げ、貿易・経済、安全保障、グローバル・ガバナンスの3つの領域における課題について、米欧間および欧州内での共通点と異なる視点の両方を指摘しました。これについて、インド太平洋地域の専門家からいくつかの意見が出された後、関連するトピックについて活発な議論が交わされました。
また、米欧パートナーシップの現状と、更なる協力の可能性についても議論が行われました。インド太平洋地域内の既存のパートナーシップを受け入れつつ、「豪英米三国間安全保障パートナーシップ(AUKUS) 」や日英伊による「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)」といった最近のパートナーシップを包含することで、新たな協力のあり方を模索する必要性が指摘され、概念的な理解にとどまらず、より実務的な協力関係を模索していく必要があるとの認識で一致し、セッションは終了しました。
第二セッションでは、インド太平洋の安全保障における米欧のパートナーシップに関する実質的なテーマについて議論が行われました。最初のテーマ別対話と意見交換では、日英から三名のパネリストが参加し、米国と中国、そして経済安全保障に関連する課題や問題について意見交換が行われました。参加者の一人は、既存の枠組みを活用することで距離を克服し、戦略的リスクについて認識を共有する必要性を指摘しました。別の参加者は、パートナー国間で同一の脅威認識を持つことは困難であることを認めつつ、G7を巡る最近の情勢にはかなりの進展があり、新たな課題に取り組む上で「G7プラス」の可能性があるとの見解を示しました。意見交換セッションでの発言を通して、経済安全保障に関する課題に対して、参加者も同様の感覚を持っていることが分かりました。この点を踏まえ、ある参加者は、欧州連合(EU)、米国、日本の間では、優先順位や政策対応、資源の制約が必ずしも一致していないため、これらの違いを慎重に見極める必要がある点を指摘しました。また、グローバル・ガバナンスについては、国連などの多国間協力の枠組みをおざなりにすべきではないとの認識も共有されました。国連安全保障理事会が膠着状態にあるなか、ジュネーブの国連関係機関が国際協力の活性化に重要な役割を果たしているとの関係者からの見解も共有されました。
最後に、メルヴィン博士が本ワークショップを総括しました。特にアジアにおける地政学的課題の深刻化に関わる問題について、大西洋を越えた議論が重要な局面を迎える可能性があると振り返るとともに、より長い時間軸で、インド太平洋地域全体のルールと規範を維持するための取り組みの集約化の重要性を指摘しました。また、欧米の政策コミュニティがこうした問題の解決を主導し、より共通したアプローチを構築するため、日本などの国々を引き入れることで、対話拡大の重要性を強調しました。メルヴィン博士は、日本がインド太平洋に関する議論の主要なアクターであると同時に、欧州の安全保障と不可分の存在であることを評価し、欧州が将来的に大西洋を越えたパートナー間の共通の利益を構築し、認識を共有し、連帯を進化させるのを支援する上で、日本が最も適した立場にあるとコメントしてワークショップを締めました。