インドネシア・パル市との包摂的な経済開発に向けた連携強化
2026年9月27日、笹川平和財団はインドネシア・パル市政府と、包摂的な経済開発の推進および地域レジリエンスの強化に向けた協力覚書(MoU)を締結しました。本協力を通じて、若者や女性、障害者を含む多様な人々の経済参加を促進し、持続可能で包摂的な地域社会の実現を目指します。これまでの協力で培った知見や成果を基盤に、今後さらなる連携強化と取組の拡大を進めていきます。
こうした背景から、笹川平和財団(SPF)は、WCPUの設立が特に遅れているバンサモロ自治地域(BARMM)において、2024年から2026年にかけて、WCPUの新設や、関連研修実施等への支援を行いました。
WCPUを設立するには、医師、看護師、ソーシャルワーカー他からなる病院内の対応チームが、女性・子ども保護専門家認証(Certificate on Women and Children Protection Specialty Training: CWCPST)を受けることが必要です。認証取得には以下の三つのステップを順に修了することが必要となっています。
暴力事案の認識・記録・報告・リファーラルに関する基礎研修
医療・司法・福祉等の多職種連携チーム支援の実務研修
フェーズ1:講義
フェーズ2:2週間の現場実習
BARMM地域では、インターネット環境を含む脆弱なインフラや財政的支援の不足等の問題により、多くの病院が上述のステップ2までしか修了できず、専門資格を持つ人材の育成が進みにくいという課題があります。一方で、ステップ3さえ実施できれば、WCPUを設立できる病院が複数存在することが明らかになっており、このボトルネックを解消することが、人材育成と制度強化の要となっています。
こうした状況を踏まえ、バンサモロ自治政府含め他機関の支援が届きにくいステップ3の実施を含めて笹川平和財団が事業を実施したことは、これまで女性や子どもの保護を担う専門機関が存在しなかったBARMM内の地域において、地域の女性・子ども保護体制の強化に直接的に貢献する取り組みとなりました。
具体的に実施した事業内容は下記の通りです。
女性・子ども保護専門資格研修(講義)の研修生及び講師
Maimbung郡病院のWCPUチームによる、子どもの証人への聞き取りの様子
Buluan 郡病院が作成したWCPU運営マニュアルのプレゼンテーション
Maguindanao州 Datu Blah Sinsuat 郡病院のWCPUの様子。
Lanao del Sur州のUnayan郡病院のWCPUの様子。
Lanao del Sur州のWao郡病院のWCPUの様子。