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第559号(2023.11.20発行)
編集後記
(公財)笹川平和財団海洋政策研究所所長◆阪口秀
◆人は、ある大切なことに気付いたり何かを知ると、それを他人に知らせたり共有したい欲求を本質的に持っている。そして、同好者と知り合い、団体を作り、会合などさまざまな活動を通じて仲間を増やす。本誌3つ目の記事の鈴木氏は、幼魚の魅力に憑かれ、その魅力を広く知ってもらうために幼魚の水族館まで作られた。そして次は、幼魚を文化にすることを目標に活動を展開されている。これには尋常じゃない努力とエネルギーが必要であろう。しかし文化にまで醸成すれば、それを破壊しようとする者には多くの圧力がかかり、創始者の意思は脈々と受け継がれるであろう。
◆ところで海でサメを獲って肉やヒレを食べることは、世界の幾つかの地域では伝統的な文化である。その文化が、2022年11月のワシントン条約第19回締約国会議(CoP19)において、メジロザメ科全種を含む99種のサメ・エイ類の附属書IIへの掲載によって脅かされていることを、遠井氏と真田氏は本誌の1つ目の記事で指摘している。しかし、伝統的な文化となっているということ自体が、サメ漁が長期に渡って十分に持続的に成り立っていたことを意味する。文化としてのサメ漁が、本当にサメを絶滅させて自らの文化を破壊するだろうか?
◆海は広大であり中が見えないために、海洋資源は無尽蔵に存在し再生されるものと盲目的に信じられてきた。しかしこの概念は、海洋生物を捕獲する技術が今と比べると格段に低かった頃に作られたものである。レーダーやソナーによる探索や大型漁船を利用するなどの近代技術を用いて漁を続けた結果、多くの種が絶滅の危機に直面しているのである。この問題に対し、数多くの情報をもとに三重県鳥羽市の海のレッドデータブックとして取りまとめ、絶滅危機についての指標と現状を明らかにした事例が、佐藤氏によって紹介された。
◆文化としての食べるための漁だったのに、技術を発展させひたすら利潤だけを追求する産業としての漁業となったことが、海洋生態系の破壊と多くの種の絶滅に導き、自らの文化の危機を招いたと言える。そこに幾ばくかのルールを設定しても、密漁やIUUが絶えない。人類は文化を醸成することと全く逆方向に、自らの欲求を満たすために多くの間違いを犯してきた。しかし、その間違いに気付き、それを正す活動を広く共有する欲求もあるはずだ。幼魚を大切に育てることを文化とするほど人類が賢くなれば、レッドデータブックも年々項目が減り、ワシントン条約の会議の開催も減るだろう。そんな気持ちで本誌をもう一度読み直して頂ければ幸いである。(所長阪口秀)
第559号(2023.11.20発行)のその他の記事
CITESにおけるサメの保全と持続可能な利用
酪農学園大学農食環境学郡環境共生学類教授◆遠井朗子/早稲田大学地域・地域間研究機構 研究院客員准教授◆真田康弘
鳥羽市がつくる「海のレッドデータブック」 〜地域の基礎資料として〜
ざっこCLUB代表◆佐藤達也
幼魚文化を創る
幼魚水族館館長、岸壁幼魚採集家◆鈴木香里武
編集後記
(公財)笹川平和財団海洋政策研究所所長◆阪口秀
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