「日本におけるイスラム理解の促進」講演会シリーズ
第2回「イスラムとジェンダー-男女の優劣と役割-」

近年イスラムが世界的に注目を浴びる中、日本でもメディアなどを通じて「イスラム」という言葉を目にする機会が増えました。また、外国人観光客、外国人労働者の増加、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に伴い、市民レベルでムスリム(イスラム教徒)に接する機会も増えています。しかし、イスラムというものが必ずしも正しく理解されているとは言えず、ニュースで得られるテロや難民という漠然としたイメージで語られる場合が少なくありません。彼らが具体的にどのような歴史、思想、文化、風習を持っているのか、など、ムスリムに関する正しい知識と理解を得ることは、これからの日本でムスリムを含む外国人と、共生できる社会を築いていくために必要であると言えます。
 
こうした状況を背景に、2019年度、笹川平和財団では「日本におけるイスラム理解の促進」と題し、テーマ別に全4回の講演会を開催します。2019年9月10日に開催されたシリーズ第2回「イスラムとジェンダー-男女の優劣と役割-」では、イスラムの教義における男女の区別と役割について、東京大学准教授の後藤絵美先生にご講演いただきました。

 

後藤先生は、ジェンダーとは、「誰が」「どのような」男女の区別や役割を定めたのかを考えることである、という理解に基づき、イスラムにおけるジェンダーについてお話しされました。特に本講演会では、ムスリムの聖典であるクルアーン、ムスリムの行動規範となる預言者ムハンマドの言行録であるハディース、そしてそれらを基にして定められたイスラム法(具体例として、エジプトの制定法)の中にあるジェンダーを取り上げています。

ムスリムにとって、「神が定めた事柄」はしばし絶対のものとなります。しかし、クルアーンやハディース、イスラム法の中に見られる男女の区別、役割を追っていくと、その解釈、考え方はけしてひとつではないことが伺えます。後藤先生はそこから、男女の区別やその在り方を定めるジェンダーは、ムスリムにとっても「神によって固定されたもの」ではなく、人間が定めてきたものであると結論づけました。そして、もしイスラムに関わるジェンダー問題に直面した際にも、クルアーンやハディースにこのように書いてあるからムスリムはこうすべきだ、と決めてかかるのではなく、問題を抱える当事者がどうしたいのかを共に考えることが必要だと述べました。

全文PDF Islam_japan/islamseminer_2text.pdf

レジュメ islam_japan/resume2.pdf

動画リンク https://youtu.be/ycS_7Upx4_U

 

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