2025年度 SPFインド北東部「平和を築く人材育成プログラム」参加者募集
2025年度SPFインド北東部「平和を築く人材育成プログラム」参加者募集を開始します。インド北東部は、民族・言語、宗教など多様な文化が共存する地域であり、日本とも文化的・歴史的にも近しい関係を持ちます。インド北東部の人々と、持続可能で平和な社会に向けて、活動できる日本人学生を募集します。(書類締め切り:2025年9月16日(火)17時締切(日本時間))
核合意は、残念ながら早晩瓦解するだろうと考えているが、まず、その核合意の意義を3点に集約して述べたい。ここでは、核合意の施行、制裁解除の大半が実際に起こった時期に着目し、「2015-16年イラン核合意」と呼んでいる。
第一に、「イランの核開発プログラム」問題は、イラク戦争直前の2003年に国際問題化した。その後時間はかかり紆余曲折を経たものの、核合意の形で持続的な解決法を見出すことが出来た。第二に、イラン国民・経済への悪影響を排除せず、イランの原油輸出を標的にした過酷な経済・金融制裁に訴える結果になったが、武力は使わず、外交折衝の結果、双方が納得できる合意に至った。中東の問題の解決の事例としては稀有である。是非は別にしても、イラクやアフガニスタンに対する国際社会が武力を用いて対処したのと対照的である。第三に、核合意後、イランはすべての履行要件を遵守したが、これは、双方の外交的・政治的な意思があれば、この問題に対処ができることを示したという点で、歴史的な意義があった。