目には見えない個々人の能力をどう評価できるか
人事担当としてのD&I推進
総務部人事課主任 ロブレド原さくら
SPFのダイバーシティ&インクルージョン(D&I)プロジェクトチームは、2023年10月20日、ヴァーチャル・リアリティ(仮想現実、通称VR)のヘッドセットを用いた「アンコンシャスバイアス」(*)に焦点を当てた体験型の研修を職員向けに開催しました。
*アンコンシャスバイアス:過去の自身の経験や、世間の慣習等から無意識にものごとを決めつけてしまうこと
この研修は、これまでに2022年度に日本語で3回行われています。今回は、新たな試みとして、非日本語話者の職員も同時に受講できるよう、日本語・英語の同時通訳を用いて開催しました。
研修では、職員がそれぞれVRのヘッドセットを使用しながら、レズビアンの人やADHD(注意欠如・多動症)と診断された人の職場での経験、また、がんと闘病している方の経験など、さまざまなシナリオを”当事者の視点”から体験しました。それぞれの映像を見た後、参加した職員は小グループでディスカッションを行い、体験について意見を交わしました。
参加者は、VRを使用することで、当事者の気持ちや心情の揺れをより実体験に近いかたちで経験することができました。これにより、普段、何気なくしている行動や発言にもアンコンシャスバイアスがあるかもしれないことに気づき、自身の生活を振り返る良い機会となりました。
研修後には職員向けのアンケートも実施され、参加者の約9割が、自身のアンコンシャスバイアスにより「他人を傷つけるような発言をしてしまったかもしれない場面に気づくことができた」と答えました。
D&Iプロジェクトチームでは、今後もさまざまなイベントや研修を検討していきます。
VRを使用した「アンコンシャスバイアス」に関する研修