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総括・交流グループ
「ウクライナ戦争と危機管理における日欧の協力」ワークショップ
変化する世界の中でさらなる協力関係を検討
2023.04.11
7分
2023年2月6日、笹川平和財団(SPF)は、欧州連合(EU)のESIWAプロジェクト(*)との共催で、「ウクライナ戦争と危機管理における日欧の協力」と題したワークショップを開催しました。
基調講演者として迎えたオーストリア国防省のアーノルド・カンメル防衛次官をはじめ、加納雄大氏(内閣府国際平和協力本部事務局長)、ヨッヘン・レール氏(欧州平和ファシリティ オーストリア代表)、坂部(田中)有佳子氏(一橋大学講師)などの専門家がワークショップに参加しました。モデレーターはSPF安全保障研究グループの西田一平太主任研究員が務めました。
今回のワークショップでは、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻後の環境の高まりの中で、EU加盟国でもあるオーストリアの役割を含め、さらなる日欧協力の重要性を検討しました。また、新たに制作・公表されたEUの共通安全保障・防衛政策(CSDP)に関するハンドブックの日本語版も紹介されました。
はじめに、SPFの茶野順子常務理事とESIWAプロジェクトのフィリップ・シェトラー・ジョーンズ氏から挨拶がありました。茶野常務理事は、ウクライナ紛争が世界全体の流れを変えたことを振り返り、本ワークショップのような機会を通じて、日欧がより緊密に国際秩序を守るための対話を続けていくことに期待を示しました。シェトラー・ジョーンズ氏は、ESIWAプロジェクトの概要と、最新のCSDPハンドブックの日本語版を制作した背景について説明しました。
基調講演者として迎えたオーストリア国防省のアーノルド・カンメル防衛次官をはじめ、加納雄大氏(内閣府国際平和協力本部事務局長)、ヨッヘン・レール氏(欧州平和ファシリティ オーストリア代表)、坂部(田中)有佳子氏(一橋大学講師)などの専門家がワークショップに参加しました。モデレーターはSPF安全保障研究グループの西田一平太主任研究員が務めました。
今回のワークショップでは、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻後の環境の高まりの中で、EU加盟国でもあるオーストリアの役割を含め、さらなる日欧協力の重要性を検討しました。また、新たに制作・公表されたEUの共通安全保障・防衛政策(CSDP)に関するハンドブックの日本語版も紹介されました。
はじめに、SPFの茶野順子常務理事とESIWAプロジェクトのフィリップ・シェトラー・ジョーンズ氏から挨拶がありました。茶野常務理事は、ウクライナ紛争が世界全体の流れを変えたことを振り返り、本ワークショップのような機会を通じて、日欧がより緊密に国際秩序を守るための対話を続けていくことに期待を示しました。シェトラー・ジョーンズ氏は、ESIWAプロジェクトの概要と、最新のCSDPハンドブックの日本語版を制作した背景について説明しました。
オーストリア国防省のアーノルド・カンメル国防次官
続いて、カンメル防衛次官が基調講演を行い、ロシアのウクライナ侵攻を踏まえた、欧州からみる安全保障政策へのアプローチについて考察しました。ロシアの侵攻直後の期間を振り返り、どう対処するかについて「適切な答えを出す必要があることは明らかだった」「欧州として行動の共通点を見出そうとしていた」と述べました。また、欧州におけるオーストリアの地理的条件と中立国としての立場に鑑み、特に同国の侵攻直後の対応につき、今後の安全保障や防衛政策に対する考え方を一定程度、見直すべきとの考えを示しました。そのような背景から、カンメル氏は、既存のCSDPのアプローチが適切かどうかを考える必要があるとし、安全保障・防衛政策に対する潜在的な脅威に対するより良い準備と調整、国際社会が直面しうる脅威の種類の把握、また、経済的な協力モデルと理解されやすいEUの枠組みにおける新たなパートナー国の特定につき検討する必要性も挙げました。
その後のパネルディスカッションでは、3人の専門家がそれぞれの視点から日欧協力について意見を述べました。はじめに、内閣府国際平和協力本部事務局長の加納氏が過去10年間の日欧安全保障協力の歩みを振り返りました。欧州のパートナーにアジアの安全保障状況をよりよく理解してもらうにあたって直面した課題を振り返った上で、国際平和協力、防衛装備品協力、戦略的コミュニケーションでの協力などの分野を含め、今後のさらなる協力の可能性について言及しました。
レール氏は、欧州平和ファシリティ(European Peace Facility:EPF)のオーストリア代表としてコメントし、CSDPのこれまでの歩みや、EUの外交・安全保障政策に関する国民の意識を高めるための活動について振り返り、特にEUの対外政策についての代表的な刊行物でもあるCSDPハンドブックの活用について話しました。
坂部氏は、EUが安全保障の主体および提供者として進化してきている点を指摘し、「同志国のパートナー」である日本とEUが、CSDPを含む危機管理手段を通じて国際公共財を創出していくことの意義について語りました。特に「ルールに基づく国際秩序」という観点から、海賊対処のような海洋安全保障の協力など、危機管理におけるCSDPのこれまでの役割に触れつつ、今後の日欧協力において双方間のチャンネルの確立や定期的な情報交換が重要になることを指摘しました。
ワークショップの最後では質疑応答セッションが行われ、登壇者やワークショップに参加した専門家が日本と欧州の共通の外交政策目標に対する意識改革の問題点、さらなる軍事面での協力や能力構築支援での連携の可能性、双方の定期的な連絡や情報交換の方法など、幅広いテーマについて意見交換しました。駐日EU代表部で政治・報道・情報を担当する一等参事官のクレメン・ポラック氏が閉会挨拶を行い、ワークショップを通して日欧双方の協力の可能性や難しさが浮き彫りになったことを述べ、今後もこのようなセッションを継続して開催する重要性を改めて強調しました。
レール氏は、欧州平和ファシリティ(European Peace Facility:EPF)のオーストリア代表としてコメントし、CSDPのこれまでの歩みや、EUの外交・安全保障政策に関する国民の意識を高めるための活動について振り返り、特にEUの対外政策についての代表的な刊行物でもあるCSDPハンドブックの活用について話しました。
坂部氏は、EUが安全保障の主体および提供者として進化してきている点を指摘し、「同志国のパートナー」である日本とEUが、CSDPを含む危機管理手段を通じて国際公共財を創出していくことの意義について語りました。特に「ルールに基づく国際秩序」という観点から、海賊対処のような海洋安全保障の協力など、危機管理におけるCSDPのこれまでの役割に触れつつ、今後の日欧協力において双方間のチャンネルの確立や定期的な情報交換が重要になることを指摘しました。
ワークショップの最後では質疑応答セッションが行われ、登壇者やワークショップに参加した専門家が日本と欧州の共通の外交政策目標に対する意識改革の問題点、さらなる軍事面での協力や能力構築支援での連携の可能性、双方の定期的な連絡や情報交換の方法など、幅広いテーマについて意見交換しました。駐日EU代表部で政治・報道・情報を担当する一等参事官のクレメン・ポラック氏が閉会挨拶を行い、ワークショップを通して日欧双方の協力の可能性や難しさが浮き彫りになったことを述べ、今後もこのようなセッションを継続して開催する重要性を改めて強調しました。
パネルディスカッションの様子:(左から)坂部有佳子氏、ヨッヘン・レール氏、加納雄大氏、アーノルド・カンメル氏、西田一平太主任研究員
*ESIWA: Enhancing Security Cooperation in and with Asia(アジアにおける欧州連合とアジアの安全保障協力の強化)