セミナー 第2グループ(平和構築支援担当)

世界が注目する2人の社会起業家に聞く~フィリピン CARD MRIとWELgeeの実践から

共催:公益財団法人笹川平和財団・一般財団法人リープ共創基金(REEP財団)
笹川平和財団では、フィリピンの貧困撲滅を目的に、マイクロ・ファイナンス、マイクロ・インシュアランス、奨学金支給と教育ローン、薬局とクリニックの運営など、非営利と営利、NGOと銀行業の垣根を越えながら事業を拡大し、26団体が相互に補完し合う一大グループ(”Mutually Reinforcing Institute“)を築き上げ、世界的に高く評価されるCARD MRIの創設者、ハイメ・アリストトゥル・アリップ氏をお招きし、公開イベントを開催します。

1987年に、「土地を持たない貧困層が所有する銀行設立」を目指してから37年、CARD MRIの事業はフィリピン国内に937万人の会員、2,991万人への保険プログラムの提供、525万人への保健プログラム提供などを行う事業グループへと発展しました。今年から、ミンダナオ地域にオフィスを開設し、政府とモロ・イスラム解放戦線(MILF)との和平協定調印後の移行プロセスにある同地域での事業展開という新しい挑戦をスタートさせています。CARD MRIの実践は、根幹にある価値への固執とフィールド重視の姿勢の重要性とともに、社会的・経済的に周縁化された人々が事業を所有するというヴィジョンが大きなインパクトを生むことを示唆し、世界の人々にインスピレーションを与えています。

また、今回はアリップ氏の対談相手として、「難民とともに未来を築くことができる社会」を目指して活動し、注目される社会起業家でWELgeeの代表理事、渡部カンコロンゴ清花氏をお迎えします。先進諸国に比べ難民受け入れ数が圧倒的に少なく、また、難民を受け入れと定住支援・就労支援等を行う上でも様々な制度的・社会的課題が指摘されている日本で、母国での迫害や困難を乗り越えてきた難民の人々だからこそ、日本での人生再建を目指せる仕組みづくりに奔走し、結果として日本社会にも大きな変化を生み出しています。困難な課題に挑み、ヴィジョンを現実に変えていく実践を支えるお二人のアプローチと今後の展望について、『辺境から世界を変える』(ダイヤモンド社、2011年)の著者で一般財団法人リープ共創基金の代表理事の加藤徹生氏が司会進行役を務めながら、議論を深めます。

参加者の皆様からの事前質問を受け付けます。貴重な機会となりますのでぜひご参加ください。

※事前質問について
質問内容とどなたへのご質問かを、7月3日(水)23:59までにpeacebuilding@spf.or.jpまで送付ください。ただし予め、時間的制約により、すべてのご質問への回答は難しいことをご了承下さい。

お申込みについて

参加ご希望の方は、7月3日(水) 23時59分までに本ページよりお申込みください。

※今回のイベントは対面で開催いたします。オンラインでの配信はありませんので、ご留意ください。

※お申込み後、仮登録確認メールが届きますので、メールにある登録完了用URLをクリックし登録を完了してください。登録未完了による問合せが大変多くなっているため、ご登録手続きを最後まで進めていただきますようお願い申し上げます。

※仮登録確認メールが届かない時は、spfpr@spf.or.jp からのメールが迷惑メールフォルダに入っている場合がございます。

※ お申込みの際に皆様からいただく個人情報は、当財団の主催または後援によるセミナー・講演会等へご案内する際に使用させていただきます。
    事務局
    笹川平和財団平和構築支援グループ
    Email:peacebuilding@spf.or.jp
    Tel:03-5157-5181

    ※取材についてのお問い合わせはコミュニケーション企画部広報課へお願いいたします。
    E-mail:spfpr@spf.or.jp
    Tel:03-5157-5389

    プログラム

    15:30-15:35  開会挨拶
    安達一(笹川平和財団 常務理事)
    15:35-16:10 発表1「CARD MRIの飽くなき実践とインパクトファイナンスの地平」
    ハイメ・アリストトゥル・アリップ氏(CARD MRI 創設者兼名誉会長)
    16:10-16:35 発表2「Welgeeの取り組みと難民支援における インパクトファイナンスの可能性」 
    渡部カンコロンゴ清花氏(WELgee代表理事)
    16:35-16:45 休憩
    16:35-17:10 パネルディスカッション
    パネリスト:
    ハイメ・アリストトゥル・アリップ氏(CARD MRI 創設者兼名誉会長)
    渡部カンコロンゴ清花氏(WELgee 代表理事)
    モデレーター:
    加藤徹生氏(リープ共創基金 代表理事)
    17:10-17:30 質疑応答
    17:30 閉会
    ※プログラムについては予告なく変更することがありますので、予めご了承ください。

    講演者

    ハイメ・アリストトゥル・アリップ氏
    講演者

    ハイメ・アリストトゥル・アリップ氏

    CARD MRI(農業・農村開発相互補強機構)創設者兼名誉会長

    プロフィール

    マイクロファイナンスと社会的企業開発における37年以上の経験を持つ貧困撲滅の実践家、CARD MRI(農業・農村開発相互補強機関)の創設者である。同機関はマイクロファイナンス、マイクロインシュアランス、社会開発サービスを提供する26の組織からなるグループであり、フィリピン国内で937万人以上の低所得層にサービスを提供し、2,991万人以上の被保険者数を有している。この革新的な金融・ビジネス開発サービスが評価され、2008年に「アジアのノーベル平和賞」と呼ばれるラモン・マグサイサイ賞を受賞した。さらにアリップ氏自身、2019年に国家貢献者に贈られるラモン・V・デル・ロサリオ賞を受賞、2024年1月には保険委員会創立75周年で包摂的保険リーダーシップ賞も受賞している。
    ハーバード大学ビジネススクールを修了、東南アジア学際開発大学(SAIDI)で組織開発学の博士号を、フィリピン大学でマーケティングの修士号を取得。

    渡部カンコロンゴ清花氏
    講演者

    渡部カンコロンゴ清花氏

    NPO法人WELgee 代表理事

    プロフィール

    静岡県浜松市出身。日本に来た難民の活躍機会を作り出すNPO法人WELgee 代表理事。様々な背景を持つ子ども・若者が出入りする実家で育つ。大学時代はバングラデシュの紛争地にてNGOの駐在員・国連開発計画(UNDP)インターンとして平和構築プロジェクトに参画し、国家が守らない、守れない人たちの存在を目の当たりにして帰国。 2016年に日本に逃れてきた難民の仲間たちとWELgeeを設立。「WELgee Talents」にて難民人材と日本企業を繋ぐ人材コーディネーション事業を展開。グローバル・コンソーシアムINCO主催『Woman Entrepreneur of the Year Award 2018』グランプリ。Forbes 30 under 30のJapan / Asia 選出。日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー2022受賞。静岡文化芸術大学卒業、東京大学大学院 総合文化研究科・人間の安全保障プログラム 修士課程修了。Global Shapers Tokyo hub所属。トビタテ!留学JAPAN一期。サンデーモーニングコメンテーター。埼玉県川口市多文化共生指針策定委員。法政大学「国際NGO論」非常勤講師。3歳児育児に奮闘中!

    加藤徹生氏
    モデレーター

    加藤徹生氏

    一般財団法人リープ共創基金 代表理事

    プロフィール

    アジア及び日本におけるソーシャルビジネスおよび非営利組織の事業開発に携わり、これまで約7億円を提供し、計52社の事業開発及び変革を支援。東日本大震災の復興支援を経て、2015年に財団法人を設立し、東北、日本、アジアでの「社会的投資」を手がけてきた。AERA「アジアで勝つ日本人100人」に選定。著書に「辺境から世界を変える」(ダイヤモンド社 2011年)

    開催一覧

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