ジェンダーイノベーション事業グループ セミナー
2022年国際女性デー記念

ジェンダーに関する情報開示の国際動向と今後の展望

〜「WEPs Transparency and Accountability Framework (TAF)」の日本語版の発表〜

主催:公益財団法人笹川平和財団, 特定非営利活動法人Gender Action Platform
後援グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)
 日本国内で、ESG経営に向けた動きが加速しています。背景には、持続可能な開発目標(SDGs)を中核とする「持続可能な環境・経済・社会への転換」に向けた国際潮流、機関投資家による「国連責任投資原則」へのコミットメントとESG投資の拡大、「ビジネスと人権に関する行動原則」の実施に向けた機運の高まりがあります。

 気候変動への対応及び環境資本の持続可能性の担保といった「E」(環境)においては、情報開示を含め、政府と民間企業による取り組みが進展しています。今後は、人的資本の持続可能性という観点から、「ダイバーシティ」「人権」「健康・安全」に注目する「S」(ソーシャル/社会)についても、具体的かつ変革的な取り組みや情報開示が求められるでしょう。欧米では男女間賃金格差の情報開示の義務化が進んでいますが、日本でも、岸田総理が今年1月の施政方針演説で「男女間賃金格差の解消に向けて、企業の情報開示ルールの見直しを行う」と述べています。本セミナーでは、「S」の重要要素である「ジェンダー平等」に注目し、情報開示の国際動向と今後の展望を議論します。

 現在、企業がジェンダー平等を推進するための行動指針として最も普遍的な枠組みは「女性のエンパワーメント原則(WEPs)」(2010年に国連グローバルコンパクトとUN Womenが共同策定)です。近年、WEPs署名企業が世界的に急増していること、ESG経営/投資が拡大していることを受け、「WEPsの取組みの進捗状況を測定するための指標」「企業による積極的な開示が求められる指標」を取りまとめた「WEPs 透明性とアカウンタビリティフレームワーク(TAF)」が昨年策定されました。

TAFのリンクはこちら:
https://www.spf.org/gender/publications/tafj.html

WEPsのリンクはこちら:
https://japan.unwomen.org/ja/what-we-do/economic-empowerment/weps

 今般、笹川平和財団、特定非営利活動法人Gender Action Platform、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)が協力し、日本語版を制作しました。本セミナーでは、TAFの概要を報告し、投資家、企業、市民社会(NGO)の視点から、日本ではTAFをどのように活用できるかを議論します。また、特別講演として、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のESG投資の方針と情報開示に対する基本的な考え方をお話しいただきます。

 みなさまのご参加をお待ちしております。
事務局
笹川平和財団ジェンダーイノベーション事業グループ宛
E-mail: genderspf@spf.or.jp
Tel: 03-5157-5280

※取材についてのお問い合わせはコミュニケーション企画部広報課へお願いいたします。
E-mail: spfpr@spf.or.jp
Tel: 03-5157-5389

プログラム

16:30-16:35 開会挨拶
公益財団法人笹川平和財団 常務理事 安達一
16:35-16:50 1.報告
Transparency and Accountability Framework日本語版について
Gender Action Platform理事 大崎麻子氏
16:50-17:15 2.コメンタリー:
「Transparency and Accountability Frameworkをどのように活用できるか?」

・企業の視点から:
グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ) 
チーフ・ストラテジー・オフィサー 土井章氏

・投資家の視点から:
株式会社SDGインパクトジャパン

共同代表取締役 小木曽麻里氏

・市民社会(NGO)の視点から:
大崎麻子氏
17:15-17:45 3.特別講演:
「GPIFが採用するESG指数と日本企業の情報開示について」

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)
投資戦略部次長チーフストラテジスト 塩村賢史氏
17:45-17:55 質疑応答
17:55-18:00 閉会挨拶
Gender Action Platform 理事長 目黒依子氏 
(※プログラム内容、時間、登壇者は、予告なく変更される場合がございます。)

講演者

塩村 賢史氏
講演者

塩村 賢史氏

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF) 、投資戦略部次長チーフストラテジスト 兼 市場運用部次長ESGチームヘッド

プロフィール

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)投資戦略部次長チーフストラテジスト兼市場運用部次長ESGチームヘッド。2016年2月GPIF入職。現在、投資戦略部にて投資戦略立案やESG指数の選定を担当するとともに、市場運用部にてESGに関する情報開示や調査分析を担当(ESG活動報告の編集責任者)。GPIF入職前は、大和証券投資戦略部にて日本株投資戦略、内外マクロ経済等を担当。日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)。

大崎 麻子氏
講演者

大崎 麻子氏

特定非営利活動法人Gender Action Platform

プロフィール

米国コロンビア大学国際公共政策大学院修了後、国連開発計画(UNDP)に入局。ジェンダー平等と女性のエンパワーメントを担当し、世界各地で女性の教育、雇用・起業、政治参加等のプロジェクトを手がけた。現在はフリーの専門家として、調査、政策立案・評価、人材育成に従事。関西学院大学総合政策学部客員教授、内閣府「男女共同参画会議 計画実行・監視専門調査会」委員、(株)Think Impactsジェンダーアドバイザー等を務める。

小木曽 麻里氏
講演者

小木曽 麻里氏

SDGインパクトジャパン 代表取締役 Co CEO

プロフィール

世界銀行、笹川平和財団のジェンダーイノベーション部部長、ファーストリテイリングのダイバーシティのグローバルヘッド及び人権事務局長等を歴任後、2021年にSDGインパクトジャパンを設立。共同創業者兼Co CEOとしてESG投資の推進及びインパクトファンドの設立運営を行う。また、笹川平和財団ではアジア女性インパクトファンドの創設など、多様性、特にジェンダー平等促進のための活動に広く携わる。W20日本デレゲート、国際協力機構リスクアドバイザー、その他複数企業のESGアドバイザリーボードを務める。

土井 章氏
講演者

土井 章氏

グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン チーフ・ストラテジー・オフィサー

プロフィール

土木技術者、青年海外協力隊、環境・固形廃棄物コンサルタントとして、開発途上国での業務に約35年間、30カ国以上で従事する。国際航業株式会社で海外事業担当執行役員、(一社)日本防災プラットフォームで事務局長を経て(現在は副代表)、2019年より現職。マンチェスター大学院で開発学修士課程修了。

松野 文香
モデレーター

松野 文香

笹川平和財団 ジェンダーイノベーション事業グループ グループ長

プロフィール

米国の大学院で「女性と開発」修士号取得後、国際機関(UNDP&ILO)とJICAでの勤務を経て2019年から現職。特に発展途上国の女性、児童、社会的弱者の権利の保護と啓発、エンパワメントに資する事業に従事。現職ではアジア地域で女性の経済的エンパワーメント促進のための事業実施と女性のためのファイナンスを推進する「アジア女性インパクト基金」の運用・運営に取り組む。2022年よりG20の市民エンゲージメントグループであるW20(Women 20)のJAPANデリゲートとして活動。

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