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総括・交流グループ

【開催報告】第12回海洋安全保障シンポジウム「無人機・AIによる戦いの変化」

笹川平和財団


2026.01.13
12分

【開催報告】

 テーマ:第12回海洋安全保障シンポジウム「無人機・AIによる戦いの変化」
 共催:笹川平和財団/水交会
 日時:2025年12月22日(月)15:00–17:00
 会場:笹川平和財団ビル11階 国際会議場(会場参加のみ)
アーカイブ動画(Youtube)はこちら(https://youtu.be/HymX_lxd-xE)

1.開催趣旨・総括

 2025年12月22日、笹川平和財団と水交会の共催により、第12回海洋安全保障シンポジウム「無人機・AIによる戦いの変化」が開催されました。本シンポジウムは、現職の海上自衛官、海上防衛の現場での実務経験を有する水交会会員、海洋安全保障分野の研究者が同じテーマで議論する場であり、今回は第12回となります。
 本シンポジウムでは、AIと無人機の進展が戦闘様相にどのような変化をもたらすかを技術・運用・政策・倫理の観点から検討しました。議論では、探知から攻撃までのサイクルの高速化と意思決定の質向上が確認される一方、信頼性確保の制度整備や国際ルール形成への関与、官民連携による技術取り込み、インフラ防護、人材確保の重要性が指摘されました。

2.基調講演「新技術が軍事活動に与える影響」
  (海上自衛隊幹部学校長・羽渕 博行)

羽渕 博行 氏

羽渕 博行 氏

 羽渕学校長は、AIと無人機に係る急速な技術の進展が、安全保障環境と戦闘の様相を根底から変えつつあると指摘しました。特に、第3次AIブーム以降のアルゴリズムやビッグデータ、衛星通信、クラウドの成熟に加え、ここ数年の生成AIの広がりが、戦場での情報統合と意思決定の在り方を大きく変化させていること、そして、ウクライナでの水中を含む小型・低コスト無人機の活用が、兵力差が存在したとしても戦闘の継続を可能とする実例となっており、国家のみならず非国家主体にとっても無人アセットが有効なツールとなりつつあることについて強調しました。
 続けて、敵味方識別、経路最適化、攻撃選択等についても、AIが担う局面が現実味を帯びる一方、データポイズニングや敵対的攻撃、ハッキングなどのリスクに対して、AIシステムの堅牢化とセキュリティ強化、そして最終判断に人間が介在するHuman-in/on-the-Loopの設計が不可欠であることを指摘するとともに、自律型致死兵器(LAWS: Lethal Autonomous Weapon Systems)に関する国際的議論では、倫理的ジレンマ、責任の所在、ルール形成の遅れが主要論点であり、我が国は完全自律型致死兵器の開発意図を持たない立場を明確にしていることについて説明しました。
 加えて官民連携の重要性が説かれ、民生主導の技術を迅速に取り込むためには、開放性と保全を両立させる制度や環境が必要であると述べ、制度面では、2024年のAI活用推進基本方針や「責任あるAI適用」ガイドラインに基づき、フェイルセーフを含む安全設計、データ品質管理、情報管理、監査・モニタリングを強化することで、人間中心・安全性・透明性を担保した導入を進めるべきであると指摘しました。
 基調講演においては、技術は人間の判断を代替するものではなく、あくまでもそれを支援するものであり、倫理・制度・運用の整合を図りつつ、大戦略を見失わないAI活用が必要であるというメッセージが貫かれていました。

3.パネルディスカッション

 河上康博(笹川平和財団 日米・安全保障研究ユニット 総括・交流グループ長 兼 主任研究員)によるモデレーションのもと、基調講演の総論から一歩踏み込み、各パネリストにより、警戒監視、統合作戦、周辺動向、ロジスティクスという専門領域ごとの詳細な検討が行われました。

3-1.警戒監視システム
   (杉本 孝幸:株式会社IHI 顧問/元海上自衛隊 呉・横須賀地方総監、前ハーバード大学シニアフェロー)

杉本 孝幸 氏

杉本 孝幸 氏

 杉本氏は、海洋監視の商用サービスや官民連携モデルの進展により、標準化されたデータレイクとAI解析を組み合わせた迅速なインテリジェンス提供が現実のものとなっていると説明しました。合成開口レーダー(SAR:Synthetic Aperture Radar)、光学、電波、ハイパースペクトルなど多様な衛星・センサー情報を重層的に融合することで、ダークベッセルの検出や類別、継続追尾、行動予測が可能となり、海域のみならず陸域や海中の状況把握にも適用範囲が広がっています。AIによる自動識別は、教師データの継続的な修正により精度が向上し、船舶自動識別装置(AIS:Automatic Identification System)や速力・進路推定と組み合わせて確度の高い追尾を実現しています。今後の課題としては、秘匿性に配慮したシステム間の連接と融合、地上局インフラの増強、衛星コンステレーションの整備などが挙げられ、監視から攻撃段階までの作戦連結や同盟国との海洋状況把握(MDA: Maritime Domain Awareness)連携を視野に入れた一体化が求められると指摘しました。

3-2.接続から駆動へ、現代戦の火力・情報・智能融合アーキテクチャー
   (髙橋 秀行:海上自衛隊幹部学校戦略研究室 2等海佐)

髙橋 秀行 氏

髙橋 秀行 氏

 高橋氏は、現代の戦いが単なる接続性の向上にとどまらず、意思決定と行動を継続的に回し続けるための「駆動性」の強化が勝敗を左右する段階に入ったと説明しました。そのための枠組みとして、火力融合(作用層)、情報融合(媒介層)、知能融合(駆動層)の三層構造を提示し、これらを有機的に統合・融合させるとともに、AI・センサー・通信・電力を連結して意思決定と行動を妨害環境下でも持続的に駆動させるための基盤整備こそが今後の中核になると位置づけました。米海軍の艦隊構造見直しや無人システム導入、AUKUSの連結的意義といった海外動向を紹介しつつ、同盟全体が直面する構造的課題として、AIを支えるデータセンターや電力基盤への依存が不可避になると指摘しました。その一方で、海洋を活用した冷却や海底インフラといった新たな基盤は、同時にハイブリッド攻撃の標的となり得る脆弱性も内包することを示し、知能融合を持続させるためには、防衛用クラウドの整備、通信の冗長化、分散データセンターの確保など、レジリエンス設計が不可欠であることを強調しました。

3-3.周辺動向:中国の軍用UAVと日本近海での活動
   (河上 康博:笹川平和財団 日米・安全保障研究ユニット 総括・交流グループ長 兼 主任研究員)

河上 康博 氏

河上 康博 氏

 河上氏は、中国の無人航空機が偵察から偵察攻撃へ、プロペラからジェット型へと進化し、日本近海への飛来が増加していることを、有人機との協調行動や無人機単独行動の具体例を交えながら整理しました。太平洋や日本海における活動の活発化や、領域横断的な飛行パターンの多様化が見られるなか、日本の対応として「シールド」構想の整備、量と質の両面での対UAV能力の強化、監視体制のAI化、同盟国、同志国との連携の深化が必要だと指摘しました。分析には防衛省公表情報のほか、同氏の見解も含まれており、今後の運用・装備整備に向けた示唆を提供しました。

3-4.艦艇用「洋上輸送ドローン」の現状と展望
   (楠山 博康:統合幕僚学校 教育課 1等海佐)

楠山 博康 氏

楠山 博康 氏

 楠山氏は、米海軍の分析では洋上に展開する艦艇向け輸送物品の9割が比較的軽量であり、有人機による輸送の非効率性をドローンで代替する「Blue Water Maritime Logistics Unmanned Aircraft System(BWUAS)」の取り組みが進展していると紹介しました。PteroDynamics社のP4/P5は、艦上で垂直離着陸し、上空で固定翼に変形して長距離巡航する独自のトランスウイング方式を採用し、狭隘な艦上運用と効率的な長距離輸送を両立させています。海上自衛隊でも館山沖約23kmの艦艇を対象に、Skyways 社のV2.6を用いた輸送デモを昨年実施し、ターゲットマットを用いて荷物投下に成功しました。最新機ではAIが投下位置を自動判断する機能が導入され、AI技術の着実な進展がみられることを紹介しました。最後にBWUASの展望として、米海軍の作戦構想の1つである分散型海上作戦(DMO: Distributed Maritime Operation)下では延伸する補給線の弱点を補う無人化技術としての期待が高まっていることを強調しました。

4.質疑応答

会場からの質問を受け、登壇者からは、抑止から対処へ移行する局面で、AIや無人アセットと有人アセットの役割分担を明確に定める必要性が繰り返し指摘され、これを怠ると装備開発が進展に追いつかず現場運用が混乱する懸念が示されました。また、倫理重視による対応の遅れや政治的合理性を含む運用原則の整備、AI駆動電力確保の課題、海上封鎖時の供給継続性重視の潮流、リアルタイム戦闘被害評価(BDA: Battle Damage Assessment)の還流、さらに無人化・AI導入に伴う組織再設計と人材育成の重要性が共有されました。

【参考資料】

  • 01_新技術が軍事活動に与える影響(羽渕博行氏)
  • 02_警戒監視システム(杉本孝幸氏)
  • 03_接続から 駆動 へ「現代戦の火力・情報・智能融合アーキテクチャー」(髙橋秀行氏)
  • 04_中国軍用無人航空機の現状と今後の見積り(河上康博氏)
  • 05_艦艇用「洋上輸送ドローン」の現状と展望(楠山博康氏)
今回のシンポジウムの内容については、2026年4月1日刊行の『水交』陽春号でも紹介される予定ですので、ぜひご覧下さい(詳細は水交会ウェブサイトをご覧ください)。 
 
※ 画像につきましては、事前の許可なくスクリーンショット等の撮影、転載、および資料の二次利用は出来かねますので、ご了承ください。
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