1985年、フォーラムは、「日本は、この地域のコミュニティが表明した懸念を無視して、放射性廃棄物(radioactive waste)を太平洋に投棄する(dumping)意図はない(Japan had no intention of dumping radioactive waste in the Pacific Ocean in disregard of the concern expressed by the communities of the region)」という日本の首相(中曽根首相、当時)の声明を歓迎した。
「このような地域的背景に反して、今回の前例のない問題に対するフォーラムの関与は、私たちの青い太平洋にとって、これは単なる核の安全の問題ではないということを意味する。これは核の負の遺産(legacy)、私たちの子供たちや将来の世代の未来に関わる、海洋、漁業、環境、生物多様性、気候変動、健康の問題なのである。私たちの太平洋の人々は、日本の計画から得るものは何もないが、何世代にもわたって多くのリスクを抱えることになる(Our people do not have anything to gain from Japan's plan but have much at risk for generations to come)。」
「重要なことは、これは国境を越え、世代を超えて重大な影響を及ぼす問題(an issue of significant transboundary and transgenerational impacts)であり、意図的(deliberate)で一方的な大量の核廃棄物の海洋投棄(unilateral dumping of high volumes of nuclear waste into our ocean)の前例となる可能性があるということだ。このこと自体、あらたな「核実験」活動の負担を負うべきでない太平洋島嶼国にとって、大きな影響と長期的な憂慮をもたらす。海洋投棄(ocean dumping)の代替案を含む新たなアプローチが必要であり、責任ある前進の道である。」
「私は、日本の岸田文雄首相がフォーラム議長と首脳に対し、すべての当事者が安全であることを確認し、信頼と友好の精神に基づく関係に合意するまで、日本はALPSの核廃水処理水を排出しない。(Japan will not discharge the ALPS treated nuclear wastewater until such time that all parties agree that it is verifiably safe to do so and based on a relationship built of trust and in the spirit of friendship)という確約を表明したことに、引き続き心を打たれている」とプナ事務局長は述べた。
ざっと記事を確認したところで、まずプナ事務局長声明で気になる文や言葉を列記してみます。
・ラロトンガ条約は、南太平洋非核地帯の海洋での放射性廃棄物(radioactive wastes)その他の放射性物質(radioactive matter)の投棄(dumping)が対象
・フォーラム(これが首脳のフォーラムとしてのPIFなのか、PIF事務局なのかがはっきりしない)は、核廃棄物投棄(dump nuclear waste)の試みに対処する
・日本は、1985年、radioactive wasteをdumpingすることはないと約束した。
・これは国境を越え、世代を超えて重大な影響を及ぼす問題である。
・前進するためには、特に影響を受ける国々との包括的な国際協議が必要であり、IAEAのプラットフォームだけでなく、1982年のUNCLOSや、廃棄物等の投棄による海洋汚染の防止に関するロンドン条約および議定書など、海洋および海洋環境保護に関する権限を有する他の関連プラットフォームを通じて行われるべきである。
・日本の岸田文雄首相がフォーラム議長と首脳に対し、すべての当事者が安全であることを確認し、信頼と友好の精神に基づく関係に合意するまで、日本はALPSの核廃水処理水を排出しない。(Japan will not discharge the ALPS treated nuclear wastewater until such time that all parties agree that it is verifiably safe to do so and based on a relationship built of trust and in the spirit of friendship)という確約を表明した