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フィジー、各政党は連立を組むことに楽観的
(2022年12月23日、スバ、FBC NEWS / REUTERS / PACNEWS)
抄訳
人民連合党(PAP)と国民連合党(NFP)のリーダーは、今日(12/23、金曜)の午後、フィジーの新政府形成について社会民主自由党(SODELPA)理事会(Management Board)から回答を受けると自信を持っている。
シチベニ・ランブカ(PAP党首)とビーマン・プラサド教授(NFP党首)は、会談は友好的に行われたとしている。
プラサド氏は、SODELPAへの提案と連立を組む意思に自信があるとし、「議論とプレゼンテーションを行い、私はとても興奮している。最初のプレゼンテーション(12/20)をしたときと同じように、私たちが作ろうとしているパートナーシップは、政府におけるパートナーシップになるという絶対的な自信がある。」と述べた。
一方、フィジーファースト代表もSODELPAの理事会に提案を行っている。
フィジーファーストからのメンバーは、ボレンゲ・バイニマラマ党首、アイヤズ・サイエド=カイユム総裁、そして党員のセミ・コロイラベサウ、ビリアメ・ナウポト、イニア・セルイラトゥであった。
この会議は、野党と連立を組むという決定が有効かどうかを判断するためのもので、太平洋の国の軍隊が法秩序維持に警察を支援するために招集された後の動きであった。
フィジーは、先週行われた国政選挙でどの政党も過半数に達しなかったため、議員たちが新しい首相を選出できるよう大統領が議会を召集するのを待っている。
SODELPAは、絶対多数の政党がいない議会(hung parliament)で3議席を占める影の実力者(power-broker)であり、先住民系フィジー人を優遇する政策を支持し、火曜日(12/20)にPAP及びNFPと連立協定に調印している。
先週の選挙でいずれの政党も過半数を得なかった結果となった後、緊張が高まっている。フランク・バイニマラマ首相のフィジーファーストは敗北を認めていない一方、SODELPAを含む3党の連合は、合わせて過半数を獲得し、シチベニ・ランブカPAP党首を首相にすることに合意したと発表した。ランブカ氏は過去のクーデターの指導者でもある。
軍事クーデターの歴史を持つこの太平洋島嶼国は、2013年の憲法改正で先住民系フィジー人を優遇する人種別投票制度を撤廃するまで、多数派の先住民系フィジー人と大きな少数派のインド系フィジー人の間で時に緊迫した人種関係に支配されていた。
しかし、野党は、バイニマラマとその同盟者が、権力にしがみつくための口実として民族間のトラブルの恐怖をあおっていると非難している。
ランブカは、ツイッターへの投稿で、インド系フィジー人が狙われているという主張はでっち上げであり、「人種的な違いで国を炎上させよう」とする試みであると書いた。
コメント
PACNEWSは先週金曜(12/23)が本年の最終配信日で、1月中旬まで冬期休暇に入るため、今回、この記事を引用し、その後のフィジー連立政権樹立などについて紹介させていただきます。
12/14に行われた選挙により、議会全55議席(過半数28)に対し、フィジーファースト26議席、PAP21議席、NFP5議席, SODELPA3議席という結果になりました。PAP(※英語ではPAPの発音が好ましくない場合があるため、PAと報じることが多い)とNFPが選挙前から共闘していたため、フィジーファーストとPAP・NFP連合がそれぞれ26議席となり、最小政党となったSODELPAの決定により連立政権の枠組みが決まる状況にありました。
12/20に行われたSODELPA理事会では、30名が投票し、PAP・NFP支持が16、フィジーファースト支持が14と拮抗したものの、PAP・NFPとの連立が選択され、急ぎ、3党連立協議が進められました。ところが、SODELPA内で、理事30名のうち2名が欠格者であると判明し、12/20の結果は無効となり、本記事にある通り12/23に改めて理事会によりどちらと連立を組むか投票が行われました。結果は、理事25名が投票し、16対9でPAP・NFPとの3党連立政権樹立が選択されました。
これを受け、大統領が翌土曜日(12/24)に議会を招集、議員55名による首相選出のための秘密投票が行われ、ランブカ党首28票、バイニマラマ党首27票の僅差で、ランブカPAP党首が首相に選出されました。なお、バイニマラマ前首相が議会野党党首に選出されています。
この結果から、SODELPA3議員のうち1名が党の決定に反発し、バイニマラマ党首に投票したことがわかりました。その後、その議員が特定され、SODELPA内で辞職を求めるなど責任追及の動きが始まっています。
さて、選出されたランブカ首相はすぐに組閣に取り掛かり、自身の他、大臣18名(3名が副首相兼務)、副大臣10名(2ポスト兼務1名)を発表しました。
主な閣僚は次のとおりです。
ランブカ首相兼外務大臣(PAP)
カミカミザ副首相兼外国貿易協力・中小企業(仮訳)大臣(PAP)
ガボカ副首相兼観光・航空大臣(SODELPA)
プラサド副首相兼財務大臣(NFP)
トゥランガ司法長官兼法務大臣(PAP)
ティコンドゥアンドゥア内務大臣(NFP)
シン雇用生産性産業関係大臣(NFP)
バス先住民(イタウケイ)文化遺産芸術大臣(SODELPA)
ランドロンドロ教育大臣(SODELPA)
Dr. ラランバラブ保健大臣(PAP)
タンブヤ女性こども貧困削減大臣(PAP)
すべての連立与党議員が大臣もしくは副大臣の役職に就くという、大きな布陣となりました。なお、バイニマラマ前首相に投じたSODELPA議員も大臣に任命されています。
今後、新政権の下、政治任用の役職、各省次官人事、大使人事などの精査および見直しや、フィジーファースト政権の政策やさまざまな取り組みが精査され新たな政策導入などが行われることで、フィジーの姿が徐々に変化していくと予想されます。
本記事にある通り、ランブカ首相時代に作られた1997年憲法とは異なり、2013年憲法は、民族や人種による分断をなくし皆が同じフィジー人として多民族多文化の国として発展していくというものでした。
一方、SODELPAもPAPも先住民系フィジー人優遇の特徴があり、SODELPAはフィジーをキリスト教国とすることを政策の1つにしています。フィジーにはキリスト教以外に、ヒンドゥー教(インド系フィジー人の多くが信仰)、シーク教(インド系の一部)、イスラム教(インド系、先住民系)などもありますが、先住民系の大多数はキリスト教を信仰しています(人口比率の目安は、先住民系5割強、インド系4割弱、その他1割程度)。そのため、キリスト教国とすることが、人種や文化による分断を促す可能性があるかもしれません。
また、SODELPA支持者、PAP支持者には、2000年のインド系政権(チョードリー首相)打倒を図ったクーデター首謀者で無期懲役の刑に服しているスペイト氏の釈放や、国を2006年の無血クーデター前に戻すといった声もあります。さらにスペイトによるクーデターを治めたことや、2006年の無血クーデターを起こしたことについて、バイニマラマ前首相(いずれも当時は軍司令官)に対する批判の声もあります。一方で、SODELPA支持者の中には、公然とフィジーファースト前政権を支持する者もあらわれています。
いずれにせよ、フィジーは新たな時代を迎えることになります。与野党勢力が拮抗していることから、議会における議論の活発化とともに、次世代リーダーの育成が期待されます。
(塩澤英之主任研究員)
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