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太平洋島嶼地域ブレーキングニュース 研究員の解説付きPACNEWS厳選記事

我々をいじめないように:ケパSODELPA元党首

(2022年12月21日、スバ、FBC NEWS / PACNEWS)


抄訳

社会民主自由党(SODELPA)は、連立パートナーに対して、同党をいじめないよう警告を発した。
 
ロ・テイムム・ケパ(Ro Teimumu Kepa)元党首は、人民連合党(PAP)と国民連合党(NFP)との連立により、SODELPAは3議席の少数派であるにもかかわらず、議会で発言力を確保できるとし、「我々は、連立政権の中で最も小さな政党であり、あなた方が我々の面倒をみてくれることを期待している。あなた方は我々をいじめないように、なぜなら我々もいじめることができるのだから。」と述べた。
 
さらに、ケパ氏は国には厳しい道が待ち受けていると述べ、国民に祈りと支援を呼びかけた。
 
 
ビリアメ・ガボカ(Viliame Gavoka)SODELPA前党首は、理事会(management board)メンバーが火曜日に下した決定に満足している。30人の理事のうち16人は、PAPとNFPとの連立に投票した。
 
ガボカ前党首は「あれはSODELPAの最たるものだ。我々は常々SODELPAではすべてが民主的だと言っているが、今日はフィジーの人々が期待したとおりのことが起こったのだ。」と述べた。
 
ラトゥ・マノア・ロランガザ(Ratu Manoa Roragaca)SODELPA総裁は、今後4年間国を率いる政府を形成するための彼らの取り組みに対するフィジー人(Fijians')のサポートを賞賛した。
 
ラトゥ・マノアによれば、フィジーにとって最良の決断を下すために努力する旅は簡単なものではないとし、「皆様の愛と支援に感謝したい。我々は何とか結論に達し、PAPとNFPのチームに参加することになった。」と述べた。
 
SODELPAは今後、PAPとNFPと共に次期政権を形成することになる。
 
SODELPAからは、ビリアメ・ガボカ(Viliame Gavoka)、アセリ・ランドロンドロ(Aseri Radrodro)、イフェレイミ・バス(Ifereimi Vasu)の3人が、PAPとNFPと共に新政府に加わることとなる。
 
PAPとフィジーファーストは、最終決定が発表される前に、それぞれ火曜日(12/20)にSODELPAの理事会と会談を行った。

コメント

政権交代が決まり、昨晩、現地のSODELPA支持者からは、これで窮屈さから解放されるとして、通りではお祭り騒ぎだと連絡がありました。彼らの間では圧政に苦しんでいたという理解のようです。
 
一方、今朝の現地からのニュースでは、ガボカ元党首の退任に伴い理事会のとりまとめを担当していたSODELPA幹部がPAPによるあらゆる方面からのプレッシャーに耐えかねて辞任を表明したり、PAPとの訴訟問題の話があるなどというものがあり、この記事ではケパ元党首がPAP側に警告を発しているなど、興味深い状況にあります。
 
本記事中のガボカ元党首の発言に、筆者としては皮肉を読み取りますが、30名の理事による投票でPAP・NFPとの連立を選択したのは16名ということでギリギリの決定だったということがわかります。党議拘束がかかることから、SODELPAの議員となる3名は、首相選出の際にPAPのランブカ党首に投票することになります。
 
さて、今回の決定に関して、伝統的権威や優遇措置がフィジーファースト政権により弱まったことから、先住民系フィジー人が政権交代を望んでいたことは理解できますが、インド系フィジー人がなぜリスクのある判断をし歓迎しているのかが理解できません。先日意見交換を行ったフィジーファースト支持者は、2006年のクーデターから16年たち、若いインド系フィジー人は2006年以前の社会を知らない人々が多いと話していましたが、そのような影響もあったのかもしれません。
 
ここで簡単に、フィジーの独立以降の政権の変化を箇条書きでまとめてみます。(細かな暫定政権は省く)
・1970独立
・1970年~1987年 カミセセ・マラ政権(先住民系)
・1987年 インド系政権誕生⇒ランブカ軍司令官が2度のクーデターで打倒
・1987年~1992年 カミセセ・マラ政権(先住民系)
・1992年~1999年 ランブカ政権(先住民系、マラ政権の跡を継いだ形)
 (1997年憲法公布、民族別議席配分など、民族による区別)
・2000年 4党連立によりチョードリー政権(インド系)、ランブカ敗れる
・2000年 民間人スペイト(先住民系)によるクーデターでチョードリー政権打倒
 ⇒バイニマラマ軍司令官がクーデターを治める
 ⇒軍駐屯地でバイニマラマ軍司令官銃撃(暗殺未遂)事件発生
・2000年~2006年 ガラセ政権(先住民系)
・2005年 バイニマラマ軍司令官 ガラセ首相に政治改革要求、要求をのまない場合1年後にクーデターを起こすと警告
・2006年11月 NZでバイニマラマ=ガラセ会談。バイニマラマ軍司令官は身柄拘束の動きを察知し帰国。
・2006年12月 無血クーデター
・2006年~2012年 混乱期、クリーンアップキャンペーン・Look East(バイニマラマ軍司令官)
・2013年 新憲法公布 多民族国家への改革が明確化
・2014年 民政復帰(フィジーファースト政権)
 
2000年のスペイトのクーデターに関しては、民間人がどうやって武器を調達し、訓練し、整然と作戦を遂行したのか(スバ市内の暴動を含めた陽動作戦があったと言われている)疑問視する声があり、バイニマラマ軍司令官暗殺未遂事件の際には、当時を知る人々から、バラックの外の車両に軍司令官の制服を着たランブカ元首相の姿が目撃されていたと何度も現地で聞きました。
 
あくまでも過去のことですが、第三者の視点からは、先住民系住民の権利を守るために先住民系の人々の後押しを受けて動くのがランブカ氏の役割であったように見えます。

現在のランブカ氏は過去とは異なるとはいえ、先住民系の支持者の中には、急進的な人々から温厚な人々まで幅広く存在し、バイニマラマ政権により軍や政府で地位を奪われた人々、特に軍ではランブカ系の人々が排除されてきたため、新しい連立政権のもとで復権を期待している人々もいるはずです。現地でビジネスを行っているインド系住民には、2000年のスペイトのクーデターの時期に起こった先住民系住民によるインド系住民に対する暴力や略奪行為が忘れられず、今でも恐怖感が残っている人々もいると聞きます。
 
 
今回の政権交代の流れの中で、先住民系住民には、2006年のバイニマラマ軍司令官(当時)によるクーデターから失われた16年間を取り戻すことができるという声もあります。すなわち、2006年以前の社会状況に回帰したいという考えが根底にあるとも読み取ることができます。そうすると、なぜ1年間の警告期間を経て、2006年にバイニマラマ軍司令官(当時)がガラセ政権を倒したのか。先住民系住民はガラセ政権は問題がなかったと言い、バイニマラマ支持者は先住民系酋長系の人々に対する優遇措置や腐敗がひどかったと言います。何が当時のガラセ政権の問題であったのかが気になるところです。
 
今回樹立される連立政権にはインド系知識層を含むNFPも加わっているため、バランスの取れた政治が期待されます。一方、今後、変化に敏感なビジネスに関わっているインド系住民や、その他のインド系住民の豪州やニュージーランドへの移住が増えるか否か、インド系住民を狙った事件が発生するか否か、そういった動きがフィジー情勢を占う上で重要になるかもしれません。
(塩澤英之主任研究員)

海洋政策研究所(島嶼国・地域部)
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