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フィジー社会民主自由党(SODELPA)、連立政権樹立に向け協議続く
(2022年12月19日、スバ、FIJI TIMES/FBC NEWS/PACNEWS)
抄訳
フィジーファースト党(FF)または人民連合党(PAP)と国民連合党(NFP)との政権樹立の決定は、SODELPAの理事会が行うことになる。
SODELPA党首Viliame Gavoka(ビリアメ・ガボカ)は、日曜日(12/18)の記者会見でこのことを明らかにし、「SODELPAの中で最高のブレーンを確保し、どのように進め、どのような選択をするかを決めることができるという安心感を与えてくれる」と述べた。
ガボカ党首によると、彼らはアナレ・ジャレ前議員が議長を務める6人の交渉チームを立ち上げたとし、 「我々は、昨晩(12/18)、FFとPAPの両党と会合を持った。」「それらの会合の結果は、今日、我々の作業委員会で議論され、彼らは我々の対案を持ち帰り、彼らもまたそれらの提案に応えている。」「我々はまた、NFPとも個別に会談した 。」と述べた。
一方、PAPのランブカは党首は、政治的パートナーであるNFPプラサド党首との共同記者会見で、SODELPAが彼らに加わることになったとしても、自分は連立政権のリーダーであり続けると断言し、「それが、SODELPAの協力を確保し、私が連立政権のリーダーになるという取引の全目的である。具体的な首相指名は、いずれにせよ議場から出ることになる。」と述べた。
SODELPAはPA、NFP、FijiFirstと会合を持ったが、まだどちらの側につくか決定していない。
NFPのプラサド党首は、SODELPAとのこれまでの話し合いに満足していると述べている。
SODELPAのガボカ党首は、14日間の猶予があるため、決断を急ぐことはないとし、 3党ともう1度会合を開くと述べた。
PAPのタンブヤ副党首は、SODELPAとは過去に違いがあったが、二つの政党は家族であり、一緒に仕事をする希望を持ち続けていると信じているとし、SODELPAがFFと連立を組むとはどうしても思えないと述べた。
両党の違いと、起こりうる崩壊の懸念について尋ねられると、タンブヤPAP副党首は、より強いパートナーシップを実現するために、PAPから真のコミットメントがあるとし、 「私は将来を予測することはできない。今言えることは、PAPにはこれを実現するという真のコミットメントがあり、SODELPAから一定の条件と要求があることは知っている。私はPAPの交渉委員会の一員ではないので、それが何であるかは十分に承知していない。しかし、私は、SODELPAがFFと連立を組むとは思えないので、明朝行われる法億について、本当に期待している」と述べた。
タンブヤ副党首は、国会で議席を獲得した21人のPAP候補者の一人である。
選挙証書は今日、大統領に返送される予定だ。
コメント
12月18日午後、フィジー選挙管理委員会により、12月14日に実施された総選挙の結果が発表されました。前回記事で51としましたが、今回は全国区の比例代表制で55議席が争われました。
開票結果は次のとおりです。カッコ内は全投票数に対する得票率で、これが5%を切った場合、議席は配分されません。
フィジーファースト 200246票(42.55%)(支持基盤:インド系・先住民系平民、ビジネス界)
PAP 168581票(35.82%)(支持基盤:先住民酋長系保守派・急進派含む)
NFP 41830票(8.89%)(支持基盤:インド系・先住民系知識層)
SODELPA 24172票(5.14%)(支持基盤:先住民酋長系保守穏健派)
これをドント式で計算すると、議席数はようになります。
フィジーファースト 26議席
PAP 21議席
NFP 5議席
SODELPA 3議席
ちなみに55議席目はフィジーファーストが7702票で獲得し、次点はPAPの7663票でした。
この結果、FF 26議席、PAP・NFP連合26議席、SODELPA 3議席となり、SODELPAがキングメーカーの立場になりました。
PAPは、前回選挙でSODELPAの一員として当選したランブカ元首相が、内紛により同党を離党し、設立したものです。それに伴い、多くの議員がSODELPAから離党しPAPに合流したという経緯もあります。いずれも先住民系フィジー人が支持基盤で、伝統的権威の確保やフィジーを(先住民系に)取り戻すという点で一致していますが、PAPがより先鋭的である一方で、SODELPAは温厚であるという違いがあります。
前回選挙ではランブカ元首相がSODELPAに入っていたことから、支持者の間には難しい感情を持つ方々もいました。ところが、今回、両者が分裂したことで、より強い変化を求める先住民系住民はPAPに、温厚な方々はSODELPAにと受け皿が増えたことが考えられます。
これに加え、フィジーファーストの大きな支持基盤であるインド系住民の投票行動に変化があり、PAPと共闘したNFPに票が流れたことも考えられます。
さらに大きくみると、2006年のSODELPAの前身であるSDL(ガラセ政権)を無血クーデターで倒し、その後、暫定政権を含め約16年にわたり国を変えてきたバイニマラマ首相およびサイエド=カイユム司法長官に対し、国民の間にはそろそろ長期政権を変えるべきという考えがあり、今回の投票行動に反映されたように思われます。PAP支持者やSODELPA支持者には、フィジーファースト、特に司法長官に対して感情的な理由を持つ人々も少なくありませんでした。
しかしながら、各候補別の得票率をみると、FFのバイニマラマ首相が29.08%、ランブカ元首相が16.52%です。以前として国民のバイニマラマ首相に対する人気が高いことがわかります。ランブカ元首相に対しては、過去の経緯によりインド系住民に支持が広がることは考えにくいとみられます。
12月上旬にフィジーでSODELPA支持者と意見交換をした際、私の方から「いずれも過半数を取れない可能性が高く、SODELPAがキャスティングボードを握る。」「SODELPAとPAPは反目しあっている一方で、FFとも対立してきた経緯があるが、支持者はどのように考えているのか。」と質問したところ、とにかくFF政権を倒す一点により、SODELPAはPAP・NFPと手を組む可能性が高く、FFと手を組むことはあり得ないと述べていました。
SODELPAの要求には①党首を副首相とすること、②GCC(伝統的首長大評議会)の復活が含まれています。GCCについては、かつて民主的議会の上位に位置付けられていましたが、パラオやマーシャルの伝統的首長評議会のように政治的権限はないが、伝統的慣習などに関する決定事項について助言できる機関として再建する道はあるのかもしれません。他方、以前のGCCの復活には憲法改正が必要であり、憲法改正には議会で3/4の賛成が必要になります。現実的には4党すべてが合意する必要があります。
PAPとSODELPAを支持した先住民系住民には、16年にわたり変えられてきたフィジーを取り戻すという考えがあるようであり、PAP・NFP・SODELPA連立政権が発足した場合、政府職員人事も含め徐々に変化していくことが考えられます。
外交的には大きな方向性は変わらないとしても、国としての自立に取り組んできた機運が変化することで、豪州、ニュージーランドとの関係性がより親密になるかもしれません。
いずれにせよ、この16年間、首相と司法長官の意思がすぐに反映される、良い意味では決定が早く、悪い意味では独裁的な傾向が続きましたが、今後、どのような形であれ、連立政権となればあらゆる決定事項に対して、議会において賛成派と反対派による議論が行われることになります。内政不安定化リスクは存在しますが、連立政権がどのような組み合わせとなっても、今回の選挙結果により議会における健全な議論が促進され、真の民主主義の始まりとなり次世代の政治リーダー育成につながることが期待されます。
議会招集、首相指名は12月28日の予定です。
(塩澤英之主任研究員)
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