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プナPIF事務局長、中国の気候変動へのコミットメントを歓迎
(2022年5月30日、スバ、PACNEWS)
抄訳
ヘンリー・プナ太平洋諸島フォーラム事務局長は、中国の気候変動に関するコミットメントを歓迎した。
スバで中国の王毅国務委員兼外相と会談した際に発言したもの。
声明の中で、プナ事務局長は、我々のブルーパシフィック地域にとって、中国は長年にわたる重要な域外対話国であり、開発パートナーであるとし、「このことを認識し、私たちはフォーラム・リーダーの地域優先事項を推進するために、パートナーシップを構築し、強化することを強く望む。」と述べた。
日曜日に行われた王毅外相との会談で、プナ事務局長が強調したのは3つの重要な問題であった。
「第一に、緊急かつ野心的な気候変動対策だ。フォーラム・リーダーたちは、気候変動がブルー・パシフィック地域が直面する唯一最大の脅威であると認識している。世界が(気温上昇を)1.5度以下になるように行動することは、私たちの地域の将来の繁栄と幸福のために不可欠だ。」
「我々は、中国の気候変動に関するコミットメントを歓迎し、エジプトでのCOP27を見据え、全ての国際パートナーに対し、1.5度の道筋と2050年までのネットゼロ達成に沿った、強化されたNDC(国が決定する貢献)を提出するよう求める。」
「第二に、COVID-19からの経済回復だ。我々太平洋の国境が再び開かれ、私たちがCOVID-19のある生活に適応していく中で、私たちは中国との関わりを強め、中国の経済革新と教育、貿易、ビジネス開発の機会から学び、それにつながることを求める。ブルー・パシフィックとして、我々は、すべての国民に良い仕事を提供する、より多様で、強靭性があり、デジタルでつながった経済を構築しなければならない。」
「第三に、『青い太平洋大陸のための2050年戦略』だ。間もなくここスバで開催されるフォーラム首脳会議では、『青い太平洋のための2050年戦略』を検討し、承認する予定だ」とプナ事務局長は声明で述べた。
プナ事務局長はさらに、2050年戦略は、18のPIF加盟国・地域によって、今後30年間の地域の方向性を示すために策定されたものであるとし、「それは、私たちの現在の課題に対処するための集団的な努力に対応し、これを導くものだ。また、私たちの文化や遺産、島や海の資源、自然環境など、私たちが共有する強みを活用することになる。我々は、中国、そして全ての国際パートナーが、我々全ての人々のための持続可能で包摂的な未来に向けた我々の野心と決意を前進させるために、我々と協力することを求める。」と述べた。
(訳:塩澤英之主任研究員)
コメント
先週から続く中国王毅外相の太平洋島嶼地域訪問における、太平洋諸島フォーラム(PIF)事務局長との会談に関する記事です。
中国や(太平洋島嶼国から見た)海外メディアは安全保障に関し注目していますが、太平洋島嶼国にとっての安全保障については、敵対国から攻められるという視点はなく、気候変動が唯一最大の脅威としています。敵対国からの防衛というものは、大国間の争いであり、現在では中国と米豪NZによるものと認識されています。
中国が太平洋島嶼国の安全保障に積極的に関わるということは、気候変動への適応と緩和に向け、積極的に行動するということであり、そのためには太平洋島嶼国に対する更なる援助や、自国の温室効果ガス排出量の削減を実際に行うこととなります。中国の約束の詳細は不明ですが、今後約束を守らなければ、太平洋島嶼国から批判されるようになるでしょう。
太平洋島嶼国側からすれば、これまで気候変動対策、とりわけ温室効果ガス排出量に関し、先進国に対して行動を求めつつも、途上国側にある中国に対しては言葉を濁していました。しかし、今回、中国が「安全保障」を前面に出してきたことで、島嶼国側は「安全保障=気候変動の脅威への対応」に中国を引きずり込むことが可能になります。
先進国側としても、先進国だけでは太平洋島嶼国14か国の要望に見合う資金を積み上げることができない状況を考えれば、中国が適切に透明性を持って気候変動適応のための資金を出すことは利用価値があるかもしれません。
一方、PIF加盟国には台湾承認国も含まれるため、PIFは中国一辺倒の立場をとることができません。そのようなことをすれば再び分裂騒動が再燃します。PIFにとっては、中国は日本、米国、英国、スペインなど21カ国が該当する域外対話国の一つであり、台湾は特別なパートナーとしての地位を有しています(台湾は、パラオ、マーシャル、ナウル、ツバルと国交を有するほか、フィジーとPNGで開発協力を行っている)。開発パートナーとする場合、台湾も含まれます。
太平洋島嶼国は戦後、さまざまな困難を乗り越えてようやく独立を勝ち取り、主権を確保した国々です。米英豪NZの旧宗主国から独立した国々が、別の国の植民地や属国になることは国民も歴史も許さないでしょう。プナ事務局長はクック首相であった時代に、例えば外交分野についてNZ政府と巧みな交渉、行動をとってきました。今回の記事からは、プナ事務局長の上手さがにじみ出ています。
(塩澤英之主任研究員)
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