◆「海の日の海見ゆる席レモンティー」(山崎房子)。海の日にタイミングを合わせて、昨年の7月20日に創刊予告号を出してから、本ニューズレターの発行数も23を数えるに至った。手探りの試行錯誤の中で過ぎ去った一年を記念し、新たな一年へ向けて、本号を「海の日」特集号とした。海と深い相互依存関係にある「都市」と「川」と「森」とをとりあげ、横内、松田、河田の三氏にそのかかわりを論じていただいた。視点場としてのウォーターフロントに着目し、現在をわが国におけるウォーターフロント開発の新たなフェーズととらえる横内オピニオン、川を育むものとしての海という視点を基礎に、海と川のかかえる多様な問題を指摘する松田オピニオン、海の豊穣さを支える親である森を論じ、漁業者の森に対する積極的なかかわりを紹介する河田オピニオン、それぞれが都市となり、川となり、森となって、広い大海である読者との間に、活発な相互作用を生み出すことを期待したい。
◆また、海の日にちなんで世界の各国で「海の日」を持つ国とその内容について整理して、インフォメーション欄で紹介をした。ちょっとうれしい物知りになれるのである。
◆三好達治は、われわれの言葉では海の中に母があり、フランスの言葉では母の中に海があるという(測量船)。母の中にある海と、海の中にある母に、そして本誌の一年に乾杯。(了)
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