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メヴリュット・チャヴショール・トルコ共和国外務大臣来日記念講演会「最新の中東情勢とトルコの役割」

2017.09.01

SPF_20170622 - 93.jpg笹川平和財団は、公式訪問として来日したチャヴショール・トルコ共和国外務大臣をお招きし、2017年6月22日に、「最新の中東情勢とトルコの役割」と題する講演会を開催しました。チャヴショール大臣は、今回の訪日がトルコの外務大臣として、14年ぶりの公式訪問であると述べた上で、中東情勢や日本との関係について概要以下のように話されました。

■ イラク、シリアの情勢

(中東)地域には様々な課題があるが、シリア、イラクでの内戦がある。イエメン、リビアでは統治の問題がある。イラクの現政権は努力をしているが、前政権の過ちにより、ダーイシュ(「イスラム国」)というテロ組織が短時間でイラクの国土の40%を占領するという事態になった。すなわち、民衆の要求を考慮しない統治や、政権が自分の属さないグループに対して排他的になるといった傾向が見られた。また第三国のアジェンダや関心が、政策に悪影響を及ぼしている。トルコは、イラクの統一を支持している。隣国の平和と安定、国土、国民の統一を望み支援を行っている。シリアでは、現政権が、化学兵器など様々な武器を使って100万人近い自国民を殺すなど問題はいっそう困難を極めている。

(統治の)空白が発生した場合は違法な勢力が発生する。5,6年前には、アルカイダ、現在はダーイシュ、時にはヌスラ戦線、アフリカに関してはアルシャバーブ等多くのテロ組織が発生した。それぞれの組織は、武器、戦車、対空砲弾を所持しているが、これらの武器を見ていると、安保理メンバー国産のものがこれらの組織によって使われているのだ。

■ シリア難民

シリアを出なければいけなくなった人は600万人ほどいる。また約700万人のシリア人が国内で家を失った。我々は300万人のシリア人に対して出来る限りの支援を行っている。国内、北イラクにキャンプを作り約20万人が生活している。北イラクにも毎日人道物資を送っている。トルコには85万人ほど学校に行かなければいけないシリア人の子供がおり、50万人の子供には教育の機会を与えている。しかし、いまだに35万人のシリアの子供たちは学校に行けておらず、新しい学校の建設が必要だ。トルコは国家予算、自治体、NGO合わせ、およそ260億米ドルを使ってきたが、全世界からの支援は5億2500万ドルにとどまっている。

■ 政治的解決に向けた停戦の必要性

シリアにおいて政治的解決が必要だが、そのためにはまず停戦が必要である。武力衝突が続いている間は政治的解決の話は出来ない。トルコは停戦に向け真剣に取り組んでいる。アレッポで4万5千人の避難民が町を出られないという状況が生じたが、ロシアと協力して停戦に漕ぎつけた。この成功を元に、ロシア、イランと協力し、シリア政府と野党勢力との間の停戦に向け会合を開催し、非戦闘区域に関する新たな合意を作った。この合意、すなわちアスタナ・プロセスは、政治的解決そのものではないが、合意の実施により政治的解決にいたることが出来る。

SPF_20170622 - 57.jpg■ カタール断交

カタールと、サウジアラビア、UAE、バーレーン、エジプトとの間で危機が発生した。1日ですべての外交がストップし、人々の日常生活に影響を与える食料や薬剤に関する制裁が始まった。この問題は平和裏に解決されなければならず、私は、ドーハ、クウェート、サウジアラビアを訪問した。私は、(湾岸諸国)兄弟国の間の問題は、短期間の内に解決するものと信じている。エネルギー資源を有する湾岸諸国の平和と安定は全世界にとって重要であり、解決の必要がある。

■ 日本への呼びかけ

日本は我が国にとり最も重要なパートナーであり、協力関係を強化しなければならない。そのために日本‐トルコ科学技術大学を設置し、EPA(経済連携協定)の締結、社会保障協定の締結を進め、多くの投資を行い、第三国においても協力関係を強化している。トルコ国民の日本国民に対する(親日の)感情はご存知の通りだ。トルコを訪れるとお分かりになると思う。また日本国民も同じだと思う。もっと多くの日本の観光客にトルコを訪問していただきたい。

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