【開催報告】第6回イラン短期研修(2024年2月)
アジア・イスラム事業グループでは、イラン外務省付属の大学院大学である国際関係学院(School of International Relations、以下SIR)との共催で、日本人大学生のイラン短期研修を実施しています。2024年2月10日~2月22日の現地10泊の日程で、公募で選抜された9名の学生が、テヘラン、エスファハーン、ヴァルザネ、カーシャーンでの4都市のプログラムに参加しました。
(中東)地域には様々な課題があるが、シリア、イラクでの内戦がある。イエメン、リビアでは統治の問題がある。イラクの現政権は努力をしているが、前政権の過ちにより、ダーイシュ(「イスラム国」)というテロ組織が短時間でイラクの国土の40%を占領するという事態になった。すなわち、民衆の要求を考慮しない統治や、政権が自分の属さないグループに対して排他的になるといった傾向が見られた。また第三国のアジェンダや関心が、政策に悪影響を及ぼしている。トルコは、イラクの統一を支持している。隣国の平和と安定、国土、国民の統一を望み支援を行っている。シリアでは、現政権が、化学兵器など様々な武器を使って100万人近い自国民を殺すなど問題はいっそう困難を極めている。
(統治の)空白が発生した場合は違法な勢力が発生する。5,6年前には、アルカイダ、現在はダーイシュ、時にはヌスラ戦線、アフリカに関してはアルシャバーブ等多くのテロ組織が発生した。それぞれの組織は、武器、戦車、対空砲弾を所持しているが、これらの武器を見ていると、安保理メンバー国産のものがこれらの組織によって使われているのだ。