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第3グループ(社会イノベーション推進担当) 女性起業家支援(お知らせ)

ジェンダー視点の起業家支援プログラム「SanThit」とは

笹川平和財団


2021.12.09
10分
ジェンダーイノベーション事業グループでは、起業活動を通じた女性の課題解決および経済的エンパワーメントを柱の一つに据え、ミャンマーにおいて起業家支援エコシステムの構築に取り組んでいます。2021年2月のクーデター以前のミャンマーでは、女性起業家は起業家全体の20%に過ぎず、女性が起業するために必要な資金調達やメンターシップをはじめ、適切なサポートへのアクセスが十分に確保されているとは言えませんでした。また、スタートアップ企業は、伝統的な企業と異なり、階層や家父長制の構造に縛られる必要がなく、イノベーションや社会変革を促しうるのにも関わらず、男性起業家が多数を占めていることで、必ずしも事業にジェンダー視点が取り込まれておらず、女性や女児への波及効果は限られています。

上記の課題に取り組むために、2021年より開始したのが、地元のベンチャーキャピタルであるEME(Emerging Market Entrepreneurs)と開始したSanThit (サンティット)アクセラレータープログラムです。 「San」は試す、「Thit」は新しいという意味のミャンマー語で、イノベーションを作り出すという思いが込められています。本事業では、小規模ながら将来性を見込める企業(以下SGBs)、その中でも特に女性起業家や女性の生活改善やジェンダー課題解決に貢献しうる起業家に対し、ジェンダー視点を取り入れた起業家支援プログラムを実施し、投資を受け入れる準備を支援します。

SanThitが他のアクセラレータープログラムと異なる点

SanThitプログラムが他の数あるアクセラレータープログラムと一線を画す理由は、第一に設計、内容、実施のすべてにおいてジェンダー視点を有していることです。その証拠にミャンマーの他のアクセレレータープログラムでは通常女性参加者が20%程度であるのに対し、SanThitプログラムでは40%と高い比率を誇ります。丁寧に募集要項や宣伝の仕方を考えて、参加者には限りなく性差による障壁を感じさせないプログラムになっています。参加者は、4週間の研修期間及びパイロット事業実施期間を通じ、会社の運営に必要な基礎知識・スキルである、ビジネス・ファンダメンタルを学ぶだけでなく、いかに事業にジェンダー視点を盛り込んでいくかを学んでいきます。通常のピッチコンテストなどでは、多くの聴衆の前で短時間に効果的なプレゼンテーションを行いますが、社会・文化的に女性が公的な場でリーダーシップを取ることが少ない国においては、女性は不利になり得ます。また、実際のビジネスの世界では、1対1で投資家や顧客に対し説明をすることがほとんどであるため、SanThitプログラムでは、メンターとの1対1のセッションに重きを置き、大人数の前での短時間ピッチをするという形はとりません。また、プログラム実施中に行われる次ラウンド通過のための選考会では、いかに事業実施を通じ女性・女児に対しインパクトを与えうるかが選考基準の一つとなっています。

第二に、SanThitプログラムでは、参加企業を本プログラム卒業後に投資可能な状態に持っていくために、起業家たち自身が投資家の視点を養うことも求めています。そのため、現地パートナーにはミャンマーの起業家と多くのネットワークを保有する起業家支援組織であり、自身もベンチャーキャピタル(VC)として創業間もない(アーリー)ステージのスタートアップへ投資を行っているEmerging Markets Enterprise Myanmar (EME)が選ばれており、研修には米国のインパクトを重視したアーリーステージのスタートアップを支援するVillage Capital社のカリキュラムが採用されています。本カリキュラムは世界30か国、100を超えるアクセラレータープログラムで使用されており、SanThitプログラムが東南アジアにおいて初めて採用しました。グローバル対応のカリキュラムをEMEがミャンマー現地の状況に基づいてローカライズし導入したことで、現地の起業家たちにも好評でした。このカリキュラムの最大のポイントは、研修終了後に研修に参加した起業家同士でお互いのビジネスモデルと投資価値を評価する、ピアセレクションです。Village Capital社のPeer Due Diligenceという投資家目線の評価指標に従って実施するピアセレクションは、今まで世界各国で経験に基づいた調査研究によると、投資家がもつ起業家の性別や年齢等に対する「無意識のバイアス」を減少させると言われており、より公平な、ジェンダースマートな(性差を理由に格差が生まれない)選抜に結びつきます。

最後に、SanThitプログラムは起業家自身にオーナーシップを持たせることに重きを置いており、本事業のためにSlack上でコミュニティーを作り、また開発された携帯電話の匿名式Q&Aアプリを使い、参加者がプログラムに積極的に参加するために、心理的安全を担保し、参加者同士の学びを促しています。

これまでの成果(2021年11月時点)

2021年度は、20人の起業家が4週間の研修を受講し、上述のとおり、研修後に参加者同士が評価し合うピアセレクションにより7社が次のステージに選出されました。7社にはパイロット事業を実施するためのイノベーション資金が提供され、8週間にわたりEMEの伴走支援のもと事業改善に取り組みました。10月には第二ラウンドの選考会が実施され、4社がプログラムの最終ステージに選出されました。選考委員からは、第一ラウンドで提供されたイノベーション資金を使い、ビジネスをどのように成長させたかのみでなく、各ラウンドに設定するOKR(目標と成果指標)の達成状況、またジェンダー課題解決に向けた取り組みや視点、成果について様々な質問がなされました。最終ステージに選出された4社は、新たな目標と成果指標を設定した上で、2022年1月の最終選考に挑むために、更なる事業改善、成長とスケールアップを目指していきます。

今後の展望

SanThitアクセラレータープログラムの目標は、参加企業がジェンダーの視点を取り入れながら、事業を成長させ、投資可能な企業として成長することで、同国の女性が抱える課題の解決・女性の経済的エンパワーメントを促進することにあります。2022年度以降は、これまでの学びを生かして本事業を改善、拡大していくことを目指しています。持続可能な成長を促すジェンダー視点を取り入れた起業家支援エコシステムを構築していくには、当然のことながら、我々の力だけでは成し遂げることはできず、域内のエコシステム構築にかかわる様々な組織やアクターが一丸となって推進していくことが重要です。本事業を通じて、ミャンマーの女性、また今後更に東南アジアの女性の経済的エンパワーメントを促進していくために、我々は志を同じくするパートナーと手を取り合い、事業を継続していきます。
SanThitアクセラレータープログラム
https://www.eme.asia/santhit.html
本事業に関するお問合せ
ジェンダーイノベーション事業グループ
genderspf@spf.or.jp

第3グループ(社会イノベーション推進担当) 女性起業家支援(お知らせ)
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