中国から環境問題の専門家を招へい 日本側有識者と気候変動対策について対話
笹川平和財団笹川日中友好基金は、3月10日から15日までの期間中に、中国の環境問題の専門家一行7名からなる訪日団を招へいし、日本側有識者と気候変動対策をテーマに対話会議を開催しました。
11月24日、25日、中国・北京市で「日中未来創発ワークショップin北京~未来の都市生活のワンシーンを考える」を開催。日本人学生と中国人留学生(合計43名)が、企業訪問、北京市内をチームごとに視察するフィールドワークで得られた気づきを題材に、対話を通じて、日中両国の若者の視点による未来の都市生活のワンシーンと課題を発表しました。
2023年12月11日更新
2023年12月25日更新
2024年3月21日更新
企画スタッフのレポートを掲載しました。
ワークショップ会場の様子。「国観智庫」がオフィスを構える北京の伝統的四合院住宅内の会議室で行われた。
(公財)日本科学協会の渡邊雄一郎に開会のご挨拶。「Panda杯 全日本青年作文コンクール」受賞者訪中団の団長を務めていただいた。
ワークショップでは得意な言語を使って良いこと、表現が難しい場合には周りが助けることを基本のルールとしました。日本語、中国語、英語が飛び交う活発な議論が行われました。
日中混合の6つのチームからユニークな未来の生活シーンが発表されました。
25日、ワークショップの様子
ワークショップ開始に先立つ説明を聞く学生たち(撮影・袁蒙)。
ワークショップには中日の大学生や高校生合わせて約40人が参加し、企業見学などを行ったほか、6つのグループに分かれてフィールドワークを行い、ディスカッションを経て、発表が行われた。25日に行われたフィールドワークでは、グループごとに相談して決めたコースに従い、北京市内の故宮や天安門、前門などの歴史ある観光地や、南鑼鼓巷といった中国の若者にも人気の高い観光地などを巡り、ワークショップのテーマである「都市の気になるところ」を探した。
そして同日夜に行われたディスカッションでは、フィールドワークで見つけた「都市の気になるところ」を出し合い、「技術」という視点をからませて、「未来の生活シーン」を想像する話し合いが各グループで熱心に行われた。
ワークショップの流れについて説明する学生運営メンバーの豊嶋駿介さん(写真一番左、撮影・袁蒙)。
グループのメンバーと共にディスカッション後のグループ発表を行う高野かずみさん(写真一番左、撮影・玄番登史江)。
インタビューに答える龔悦さん(写真一番左、撮影・袁蒙)。
ディスカッションで学生たちが書きだした「気になるところ」、「技術」、「未来の生活シーン」の付箋(撮影・玄番登史江)。
ディスカッションでは、学生たちが「気になるところ」を付箋に1枚1枚書き出し、それをベースとして話し合いを展開。それらの付箋に書かれていた内容を見てみたところ、商業施設だけでなく街の隅々まで普及しているスマホ決済や、日本では行われていない地下鉄や観光地でのセキュリティーチェック、中国語を話せない外国人が観光した際に遭遇した「不便だったこと」など様々な意見が挙げられていた。これらは中国人学生だけでなく、中国生活の長い筆者にとってもついつい「普通のこと」ととらえがちになっていたことで、多方面から物事を見ることを普段から意識していたとしても、第一印象というフレッシュな観点は物事に対する異なったアプローチができることを改めて感じさせられた。同時に学生たちからは、コロナで中断されていたオフラインの活動が再開され、自分たちの目で見て、実際に交流して、感じたことをシェアするという貴重な経験を得ることができたという熱意が感じられた。
今回の「日中未来創発ワークショップin北京」は、笹川平和財団笹川日中友好基金と国観智庫が共催し、中国外文局アジア太平洋放送センター「人民中国」、公益財団法人日本科学協会、北京大学外国語学院、北京語言大学外国語学院が開催協力して行われた(文・玄番登史江)。
「人民網日本語版」2023年12月4日