震災復興へ想いをつなぐ日中交流
中国の無形文化財保護団体が輪島漆芸技術研修所に漆を寄贈
笹川平和財団(東京都港区、理事長・角南篤)は、3月3日(月)、昨年1月に能登半島地震により甚大な被害をうけた現地の伝統工芸関係者を支援するため、石川県立輪島漆芸技術研修所で寄贈品贈呈式を実施しました。
歓迎レセプションで、自衛官らに拍手で迎えられる訪日団
笹川平和財団の日越佐官級交流事業で、ベトナム人民軍の中堅幹部18人が6月30日から7月6日まで訪日。防衛省、陸・海・空自衛隊基地を訪れ、装備の見学や意見交換を通じ関係強化と信頼醸成を図っています。
訪問団はチャン・アイン・ズ第2軍区副司令官(少将)を団長に、陸・海・空軍、国防省の佐官級が中心。今回は、より若い世代もメンバーに加えられ、初めて尉官(3人)が参加しています。
一行は1日、防衛省に木原稔防衛大臣、吉田圭秀統合幕僚長を個別に表敬しました。木原防衛大臣、吉田統幕長はそれぞれ、日本とベトナムの2国間関係が「包括的戦略的パートナーシップ」に格上げされ、防衛交流・協力や能力構築支援などが進んでいる現状を評価するとともに、さらなる進展に期待感を表明。笹川平和財団による日越佐官級交流は、両国間の信頼醸成を図るうえで有意義だとの考えを示しました。
これに対し、チャン・アイン・ズ団長も、日越佐官級交流によって自衛隊の部隊や訓練などを直に見ることができるとして、謝意を伝えました。
木原防衛大臣(写真右)を表敬訪問し、握手を交わすチャン・アイン・ズ団長
吉田統幕長(写真左)とも握手
夜には都内のホテルで歓迎レセプションが開かれ、笹川平和財団の笹川陽平名誉会長(日本財団会長)は訪日団を歓迎し、佐官級交流事業を通じ「その国の歴史と文化、風俗、習慣を知ってもらうことも大事です」とあいさつ。「交流は継続して実施していくことで初めて効果が出てくる。(事業に対する)防衛省、自衛隊のご理解をいただいていることはありがたい」と述べました。歓迎を受けあいさつしたチャン・アイン・ズ団長は、日本とベトナム両国が良好な関係を築き発展することを期待しました。
訪日団は2日に陸上自衛隊の朝霞駐屯地と久里浜駐屯地、3日に海上自衛隊横須賀基地、4日には航空自衛隊入間基地を訪問。SUBARU航空宇宙カンパニー(栃木県宇都宮市)と文化研修として日光も見学します。
日越佐官級交流は、笹川平和財団の安全保障研究グループによる「日本アジア安保防衛交流」事業の柱のひとつ。防衛省・自衛隊とベトナム人民軍の将来を担う中堅幹部が両国を相互訪問するもので、民間主導の防衛交流として2014年に始まりました。13回目となる今回を含め、これまでに計171人(日本側69人、ベトナム側102人)が参加しています。