――では、ここで笹川平和財団のアジア事業グループが取り組んでいる事業に話を移したいと思います。ズバーン社と笹川平和財団はさまざまな活動で連携しています。北東インドの若い研究者や作家に対して助成金を提供したり、書籍を出版したりして、成果を上げてきました。こういったプロジェクトのひとつが、最近開催された「女性の目線で(Through Her Lens)」と呼ばれる写真展です。このプロジェクトについて教えてください。また、このプロジェクトは現在のパンデミックの状況下でどのように実現されていますか
ウルワシ・ブタリア氏は作家・編集者。インド初のフェミニズム系出版社「Kali for Women」の共同創設者のひとりであり、現在は出版部門であるズバーン社を率いている。長らくインドにおける女性運動に関わり、フェミニズムやジェンダー問題についても幅広く執筆している。代表作には、インドの分断について書いた『沈黙の向こう側:インド・パキスタン分離独立と引き裂かれた人々の声』(邦訳:明石書店)があり、その功績をたたえ、パンドラ出版賞や日経アジア文化賞、フランスの芸術文化勲章、ドイツのゲーテ・メダル、ポーランドのベネ・メリト賞、インドのパドマ・シュリ賞など多くの賞を得ている。現在、デリー在住。