笹川平和財団(SPF)は、近年にわかに外国人住民が増えてきた自治体や、外国人住民の受入れに不安を抱える地域社会で共生を実現するために、自治体の担当者や地域社会の支援者の参考となる『外国人住民との共生ハンドブック~受入れの基本姿勢と取り組み事例集』(https://www.spf.org/social-innovation/publications/20260617.html)を作成しました。その刊行にあたり、各地域の好事例からのご報告を受け、自治体・NPO・企業・住民の役割を共に考えるシンポジウムを開催しました。
シンポジウムでは、冒頭の当財団角南篤理事長からの開会挨拶の後、第1部は講演として、出入国在留管理庁 審議官 福原 申子 氏より「秩序ある共生社会を実現するための出入国在留管理庁の取組」について、東京財団シニア政策オフィサー 河合 雅司 氏より「人口減少社会における今後の地域社会」について、筑波大学人文社会系教授 明石 純一 氏より「日本における外国人住民との共生の現況と課題」についてご講演をいただきました。その後、当財団中東・イスラムユニット研究員 岩品 雅子より『外国人住民との共生ハンドブック』の紹介をいたしました。
第2部パネルディスカッションでは、パネリストに総務省自治行政局国際室長 黒田 夏子 氏、愛媛県今治市市長 徳永 繁樹 氏、桜十字グループ人材開発本部本部長 上村 啓輔 氏、多文化ネットワークfuふ!沖縄 代表 大仲 るみ子 氏、ウズベク・アカデミック・クラブ共同設立者 イブラヒム・アブドゥジャッボロフ 氏を迎え、モデレーターの筑波大学人文社会系教授 明石 純一 氏のもと、「地域から見る政府、自治体、企業、NPOの役割と今後の課題」について話し合いました。
シンポジウム全体を通して、国籍や立場を超え、多様性を強みに変えていくため、地域社会における連携やそれぞれの立場からの取り組み方法についての議論が展開されました。
なお、実施後の参加者アンケートでは、有効回答者数186人のうち、「大変満足」が80人(43%)、「満足」が93人(50%)と高い評価が寄せられました。自由記述欄では、「各地の具体的な取り組みを知ることができ、今後の活動(日本語ボランティア、庁内プロジェクト、教育研究など)への参考や大きな刺激になった」という意見や、「国、地方行政、企業、NPO、学者それぞれの立場と役割が網羅されていて、最新の情報が得られて有意義だった」といった意見が41件と、高い評価が寄せられました。一方で、質疑応答の時間の増加や、資料のダウンロードへの要望も約10件ずつ寄せられました。