セミナー 安全保障研究グループ

2025年以降の世界の紛争

グローバルサウスへの影響と日本の役割

主催:公益財団法人 笹川平和財団
国際紛争の分析にて定評のある国際危機グループ(ICG)によると、戦争や紛争の数は2012年頃から増加傾向にあるとされています。昨今のウクライナやガザでの戦闘は、深刻な人道危機を引き起こし、周辺地域を超え様々な影響を世界各地に及ぼしています。また、米中間の大国間競争や不安定な国際情勢を背景に、長期化した紛争や未解決の係争地帯がさらなる暴力に発展する危険性もあります。

このような状況において、かつては不安定要因としか見られてこなかった「グローバル・サウス」諸国が、二国間関係に加えてG20や拡大BRICSのような多国間フォーラムを通じて、より強い役割を担い、より大胆な見解を示し、国際秩序に対して影響力を持つようになってきているように見えます。その多くは、多様な利害を持ち、気候変動、人口動態の圧力、増大する債務、ガバナンスといった課題に直面してしている、アジア、中東、アフリカ、ラテンアメリカの中所得国や発展途上国です。

2025年を迎えるにあたり、私たちは世界的な危機の動向と、その中でのグローバル・サウスの意味合いについて、どのような認識を持つべきでしょうか。トランプ氏の大統領としての復権はアジアの安定そして世界の紛争にどのような意味をもたらすのか、グローバル・サウスの国々は国際紛争の管理にどのようにかかわってくるのか、その動向から目が離せません。また、このような問いを考えるうえで、私たちは日本の役割をどのように認識し、安全保障の確保と国際的な関与のバランスを取るべきなのでしょうか。国際協力や国際平和活動の妥当性とともに考えることが求められています。

こうした疑問に答えるため、本イベントでは、国際危機グループ代表のコンフォート・エロ博士をゲストに迎え、グローバル・サウスとの関連性に焦点を当てながら、世界の紛争の動向について基調講演を行っていただきます。また、続くパネルディスカッションでは、専門家との対話を通じて日本への示唆を引き出すとともに、双方向の質疑応答を通じて理解を深めることを目的とします。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

お申込みについて

参加ご希望の方は、12月2日(月) 13時00分までに本ページよりお申込みください。

※対面のみの参加となります。お申込み後、仮登録確認メールが届きますので、メールにある登録完了用URLをクリックし登録を完了してください。登録未完了による問合せが大変多くなっているため、ご登録手続きを最後まで進めていただきますようお願い申し上げます。

※仮登録確認メールが届かない時は、spfpr@spf.or.jp からのメールが迷惑メールフォルダに入っている場合がございます。

※お申込みの際に皆様からいただく個人情報は、当財団の主催または後援によるセミナー・講演会等へご案内する際に使用させていただきます。
事務局
笹川平和財団 安全保障研究グループ
Email:anpo-event@spf.or.jp
Tel:03-5157-5209

※取材についてのお問い合わせはコミュニケーション企画部広報課へお願いいたします。
Email:spfpr@spf.or.jp
Tel:03-5157-5389

プログラム

15:00 開会挨拶
角南 篤(笹川平和財団 理事長)
15:10 基調講演「2025年以降の世界の紛争-グローバルサウスへの影響」
コンフォート・エロ 博士(国際危機グループ 理事長)
15:25 パネル・ディスカッション
コンフォート・エロ 博士(国際危機グループ 理事長)
安藤 直樹 氏(JICA 理事)
渡部 恒雄 氏(笹川平和財団 上席フェロー)
田中(坂部) 有佳子 博士(共立女子大学 専任講師)
16:00 質疑応答
16:30 閉会
※司会進行
 西田 一平太(笹川平和財団 上席研究員)

※講演者、演題については予告なく変更することがありますので、予めご了承下さい。

講演者

コンフォート・エロ 博士
講演者

コンフォート・エロ 博士

国際危機グループ(ICG)理事長

プロフィール

2001年に西アフリカでのプロジェクト・ディレクターとして国際危機グループ(ICG)に参加し、アフリカ部長や暫定副理事長のポジションを経て、2021年12月に理事長兼CEOに就任。それ以前は、紛争の影響下にある国々でキャリアを積み、国際移行期正義センター(International Centre for Transitional Justice)でアフリカ・プログラムでの副ディレクター(2008-2010)や国連リベリア・ミッション(UNMIL)事務総長特別代表の政治担当官兼政策顧問(2004-2007)などを務めた。ロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で博士号を取得。さまざまな委員会や諮問機関の委員を務める。
専門分野:紛争予防・管理・解決、和平調停、平和維持、移行期正義、アフリカの政治・国際関係。
詳細は次を参照: https://www.crisisgroup.org/who-we-are/people/comfort-ero

安藤 直樹 氏
パネリスト

安藤 直樹 氏

国際協力機構(JICA)理事

プロフィール

2022年10月1日より現職。それ以前は以下の職務を歴任:
・2020年5月 国際協力機構企画部長
・2019年4月 国際協力機構財務部長
・2015年3月 国際協力機構インドネシア事務所長
・2011年1月 政策研究大学院大学 特任教授
・1987年4月 国際協力事業団採用
担当:アフリカ部、ガバナンス・平和構築部、資金協力業務部、国際緊急援助隊事務局、企画部業務の支援

渡部 恒雄 氏
パネリスト

渡部 恒雄 氏

笹川平和財団 安全保障研究グループ 上席フェロー

プロフィール

1963年福島県に生まれる。1988年、東北大学歯学部卒業、歯科医師となるが、社会科学への情熱を捨てきれず米国留学。1995年ニューヨークのニュースクール大学で政治学修士課程修了。同年、ワシントンDCのCSIS(戦略国際問題研究所)に入所。客員研究員、研究員、主任研究員を経て2003年3月より上級研究員として、日本の政党政治、外交安保政策、日米関係およびアジアの安全保障を研究。2005年4月に日本に帰国。以来CSISでは非常勤研究員を務める。三井物産戦略研究所主任研究員を経て、2009年4月から2016年8月まで東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。10月に笹川平和財団に特任研究員として移籍。2017年10月より上席研究員となり、2024年4月より現職。外交・安全保障政策、日米関係、米国の政策分析に携わる。

田中(坂部)有佳子 博士
パネリスト

田中(坂部)有佳子 博士

共立女子大学 国際学部 専任講師

プロフィール

コーネル大学にて行政学修士を取得後、早稲田大学にて政治学博士を取得。在東ティモール日本国大使館専門調査員、内閣府国際平和協力本部事務局研究員、国連アフガニスタン支援ミッションガバナンスオフィサー、青山学院大学助教、一橋大学講師などを経て、現職。専門は比較政治と国際関係。

西田 一平太 氏
司会

西田 一平太 氏

笹川平和財団 安全保障研究グループ 上席研究員

プロフィール

英ロンドン政治経済学院大学院卒(開発学修士)。民間企業勤務の後、南スーダン・リベリアなどにて緊急人道援助活動に従事。帰国後、内閣府国際平和協力本部事務局研究員。東京財団研究員を経て2016年10月、笹川平和財団に移籍。インド太平洋における安全保障協力、対外援助、国際平和活動等に関する政策研究を行う。業績として「防衛外交とは何か‐平時における軍事力の役割」(共編著、勁草書房 2021年)など。防衛省能力構築支援有識者委員会座長(2023年‐)、外務省開発協力適正会議委員(2018年‐)、法政大学非常勤講師(2016年‐)も務める。

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開催一覧

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