笹川日中友好基金 セミナー
『日中交流 人と人とが紡いできた半世紀』出版記念講演会

日中関係・日中交流のこれまでとこれから

主催:公益財団法人笹川平和財団
笹川平和財団は、6月に東京大学出版会より刊行された書籍『日中交流』の出版を記念し、講演会「日中関係・日中交流のこれまでとこれから」を開催いたします。

本書は、1972年の日中国交正常化から半世紀にわたる日中間の人的交流の歴史を、団体・個人・テーマ(イッシュー)という三つの視点から多角的に検証したものです。姉妹編として『日中関係2001-2022』(東京大学出版会、2023年)や『日中交流の四半世紀』(東洋経済新報社、1998年)があり、これらと連動しつつ、国家間の政治・経済・安全保障に偏りがちな日中関係論に対し、草の根の交流や社会的認識の変化に焦点を当てているところに特徴があります。

背景には、1995年~1996年と2022年~2023年に笹川平和財団が実施した2回の日中交流実態調査があります。90年代までは団体を通じた人的交流が主流であり、ビザ発給も団体間の招聘状に大きく依存していました。こうした制度的背景から、交流の実態把握には団体調査が有効でしたが、21世紀に入り、制度や交流形態は大きく変化しました。中国人の個人旅行解禁、日本企業の中国進出、情報通信技術の発展があり、そして2020年~2022年のコロナ禍によるオンライン交流の拡大などがその変化の大きな事例です。

本書では、こうした変化とともに、交流の担い手たちの声を拾い上げ、15章にわたって多様な交流の実態を描いています。第Ⅰ部では、友好団体、国際交流基金、地方自治体、民間財団、NPOなど団体の活動を、第Ⅱ部では政治家、経営者、記者、研究者、留学生といった個人の関与を、第Ⅲ部では科学技術、医療、料理、観光、スポーツといったテーマ別の交流を取り上げています。

本書は、日中関係の未来を考える上で、国家間の対立や摩擦を超えて、人と人とのつながりが果たす役割の重要性を再認識させるものとなっています。

本講演会では、編者である園田茂人教授(東京大学東洋文化研究所)による出版概要の報告に加え、関連書籍『日中関係2001-2022』の編者でもある高原明生理事(笹川平和財団)との対談を通じて、日中関係と交流の過去・現在・未来を展望します。

お申込みについて

今回のセミナーはオンラインと会場参加のハイブリット開催とさせていただきます。
参加ご希望の方は、6月30日(月)23:59(JST)までに本ページの「お申込み」ボタンよりお申し込みください。お申込み後、仮登録確認メールが届きますので、メールにある登録完了用URLを24時間以内にクリックし登録を完了してください。お申込みいただいた方には、イベント開催前に視聴用URLをE-メールにてご案内いたします。ご案内のE-メールが届かない場合、お手数をおかけしますが「迷惑メール」フォルダもあわせてご確認ください。 

※お申込み時のメールアドレスの誤入力や登録完了用URLのクリック漏れなどにより、登録が完了しておらず、イベント当日に参加方法などに関する問合せが大変多くなっております。お手数をおかけして申し訳ありませんが、ご登録手続きを最後まで進めていただきますようお願い申し上げます。 

※仮登録確認メールが届かない場合は、spfpr@spf.or.jp からのメールが迷惑メールに分類されている場合がございます。あらかじめ迷惑メールの設定を解除いただくか、迷惑メールボックスをご確認いただきますようお願いいたします。また、ご入力いただいたメールアドレスが間違っている場合もございますので、その際は、再度お申込み手続きを行っていただきますようお願いいたします。 

お申込みの際に皆様からいただく個人情報は、当財団の主催または後援によるセミナー・講演会等へご案内する際に使用させていただきます。 
事務局
笹川日中友好基金
Email:nicchu5157@spf.or.jp
Tel:03-5157-5190

※取材についてのお問い合わせは経営企画部広報課へお願いいたします。
Email:spfpr@spf.or.jp
Tel:03-5157-5389

プログラム

15:00-15:05 開会挨拶
安達 一 笹川平和財団 常務理事
15:05-15:30 『日中交流』出版概要報告
園田 茂人 東京大学東洋文化研究所 教授
15:30-16:10 対談「日中関係・日中交流のこれまでとこれから」
ー『日中関係2001-2022』と『日中交流』の対話ー
園田 茂人 教授 × 高原 明生 笹川平和財団理事/東京女子大学特別客員教授
16:10-16:30 質疑応答
16:30 閉会
※講演者、演題については予告なく変更することがありますので、予めご了承下さい。

講演者

園田 茂人
講演者

園田 茂人

東京大学東洋文化研究所 教授

プロフィール

専門は社会学、地域研究。1988年東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。1988年東京大学文学部助手、1990年中央大学文学部専任講師、1992年助教授、1997年教授、2005年早稲田大学教授を経て、2009 年より現職。著書に『不平等国家 中国─自己否定した社会主義のゆくえ』(中央公論新社)、編著に『ウズベク移民と日本社会』(東京大学出版会)、『日中関係2001-2022』(東京大学出版会)、『はじめて出会う中国[改訂版]』(有斐閣)など多数。

高原 明生
講演者

高原 明生

笹川平和財団 理事/東京女子大学 特別客員教授/東京大学 名誉教授

プロフィール

1981年東京大学法学部卒、88年英国サセックス大学にて博士号取得。立教大学教授等を経て2005年より東京大学大学院法学政治学研究科教授、2016年より東京大学公共政策大学院教授を兼任(2018-20年公共政策大学院院長)。2024年から東京女子大学特別客員教授。在中国日本大使館専門調査員、英国開発問題研究所理事、ハーバード大学訪問学者、アジア政経学会理事長、新日中友好21世紀委員会委員(日本側秘書長)、北京大学訪問学者、メルカトール中国研究所上級訪問学者、オーストラリア国立大学訪問学者、JICA緒方貞子平和開発研究所所長などを歴任。JICA緒方貞子平和開発研究所シニア・リサーチ・アドバイザー、日本国際問題研究所上席客員研究員、日本国際フォーラム上席研究員などを兼任。

安達 一
開会挨拶

安達 一

笹川平和財団 常務理事

プロフィール

上智大学文学部を卒業後、(独)国際協力機構(JICA)で35年間、開発途上国の国際協力事業に従事。特に東南アジア、中でもカンボジアの和平後の復興・開発支援に深く関わる。また、開発事業における科学技術イノベーション・DXの活用など分野横断的取組を牽引。2020年6月より笹川平和財団にて、アジア地域の平和構築支援、労働移動問題、多民族共生社会の実現、日中交流、中東・イスラム理解促進、ジェンダー平等、インパクト投資や起業家支援のためのエコシステム構築を通じた女性の経済的エンパワメントに関する事業などを統括。

 

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