セミナー 安全保障研究グループ

第4回 IINA公開フォーラム

米国の中東政策の失敗と中露の思惑

主催:公益財団法人 笹川平和財団
 笹川平和財団では、サテライトサイト「国際情報ネットワーク分析(IINA)」を通して、日本を取り巻く国際安全保障の情報を発信しております。同時に、理解を深めていただくために、これまで「SPF安全保障セミナー」と題して、3回にわたり公開セミナーを開催し、発信情報の解説をしてまいりました。第4回となる今回は、新たに「IINA公開フォーラム」と名称を変え、「アメリカの中東政策の失敗と中露の思惑」をテーマに開催いたします。

 今年3月10日、サウジアラビアとイランは、中国の仲介により7年ぶりに外交関係の正常化に合意しました。これは米国の中東地域での求心力低下を示す象徴的な出来事でした。バイデン大統領は昨年7月にサウジアラビアでの湾岸協力会議(GCC)加盟国との会合で、「米国が立ち去って中国、ロシア、イランがその空白を埋めるようなことはしない」として自らの関与を強調し、イランの核保有は許さないとして、イスラエルと協力して核保有を封じ込めるように加盟国に促してきたからです。

 米国内ではオバマ政権で中東政策を担当したスティーブン・サイモン氏が「大いなる妄想」(Grand Delusion)という著書で、1979年のイラン革命から、2022年12月のイスラエルのネタニヤフ首相の返り咲きまで、米国の中東政策は誤解と間違いによる失敗の歴史だと指摘して話題になり、中東政策の有効性が問われる状況となっています。

 本フォーラムでは、米国の中東地域への影響力低下とロシアと中国の影響力拡大とその思惑が、国際秩序に与える影響について、中東、米国、中国、ロシアの地域専門家による現状分析を行います。

 多くの皆様のご参加をお待ちしております。

お申込みについて

参加ご希望の方は7月13日(木)23時59分(日本時間/JST)までに本ページよりお申込みください。

※ お申込み後、登録されたメールアドレスに仮登録確認メールが届きます。24時間以内にメールにある登録完了用URLをクリックし登録を完了してください。登録未完了による問合せが増えているため、ご登録手続きを最後まで進めていただきますようお願い申し上げます。

※仮登録確認メールが届かない時は、spfpr@spf.or.jp からのメールが迷惑メールフォルダに入っている場合がございます。

※ お申込みの際に皆様からいただく個人情報は、当財団の主催または後援によるセミナー・講演会等へご案内する際に使用させていただきます。

※本フォーラムの録画、録音等の撮影、および資料の二次利用は固くお断りいたします。併せて、SNS・動画投稿サイトへの投稿もご遠慮ください。
事務局
笹川平和財団 安全保障研究グループ
Email:anpo-event@spf.or.jp
Tel:03-5157-5209

※取材についてのお問い合わせはコミュニケーション企画部広報課へお願いいたします。
Email:spfpr@spf.or.jp
Tel:03-5157-5389

プログラム

15:30 開会挨拶
15:35 講演(発表順、敬称略)
田中 浩一郎(慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 教授)
畔蒜 泰助(笹川平和財団安全保障研究グループ 主任研究員)
小原 凡司(笹川平和財団安全保障研究グループ上席フェロー)
小林 周(日本エネルギー経済研究所 主任研究員)
渡部 恒雄(笹川平和財団安全保障研究グループ 上席研究員)
16:30 パネルディスカッション、質疑応答
 
17:00 閉会

講演者

田中 浩一郎 氏
講演者

田中 浩一郎 氏

慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 教授

プロフィール

中東地域研究者。1961年生まれ。東京外国語大学外国語学部ペルシア語学科卒業、東京外国語大学大学院アジア第2言語修了。在イラン日本国大使館専門調査員、外務省国際情報局専門分析員などを務め、1999年から2001年まで国際連合アフガニスタン特別ミッション政務官としてタリバン旧政権末期の和平交渉にあたった。その後、日本エネルギー経済研究所常務理事兼中東研究センター長を経て、現在は慶應義塾大学政策・メディア研究科教授として、中東地域の国際関係やエネルギー安全保障について研究を行う。

畔蒜 泰助 氏
講演者

畔蒜 泰助 氏

笹川平和財団 主任研究員

プロフィール

1969年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、モスクワ国立国際関係大学修士課程修了。東京財団研究員、国際協力銀行モスクワ事務所上席駐在員を経て現職。専門はユーラシア地政学、ロシア外交安全保障政策、日露関係。著書に『「今のロシア」がわかる本』(三笠書房・知的生き方文庫)、『原発とレアアース』(共著、日経プレミアムシリーズ)。監訳本に『プーチンの世界』(新潮社)がある。

小原 凡司 氏
講演者

小原 凡司 氏

笹川平和財団 上席フェロー

プロフィール

1985年 防衛大学校卒業、海上自衛隊入隊(回転翼操縦士)。1998年 筑波大学大学院(地域研究研究科)修了(修士)。2009年第21航空隊司令、2003年~2006年 駐中国日本国大使館防衛駐在官(海軍武官)、2006年 防衛省海上幕僚監部情報班長。2016年9月 東京財団政策研究調整ディレクター、2017年6月笹川平和財団上席研究員を経て、2023年4月から現職。2020年5月から慶應義塾大学SFC研究所上席所員、2022年8月から海上保安庁政策アドバイザー兼務。研究分野は、現代中国政治、中国の安全保障政策、米中関係、日米同盟、日本の安全保障政策。著書に『中国の軍事戦略』(東洋経済新報社、2014年11月)、『軍事大国中国の正体』(徳間書店、2016年1月)等、共著に『曲がり角に立つ中国』(NTT出版、2017年7月)、『アフター・シャープパワー-米中新冷戦の幕開け』(東洋経済出版社、2019年12月)、『よくわかる現代中国政治』(ミネルヴァ書房、2020年4月)、『台湾有事のシナリオ 日本の安全保障を検証する』(ミネルヴァ書房、2022年1月)、『ウクライナ戦争と激変する国際秩序』(並木書房、2022年11月)等。

小林 周 氏
講演者

小林 周 氏

日本エネルギー経済研究所 主任研究員

プロフィール

専門はリビアを中心とした中東・北アフリカ地域の現代政治、国際関係論、エネルギー地政学。慶應義塾大学大学院にて修士号・博士号(政策・メディア)取得。米国・戦略国際問題研究所(CSIS)エネルギー・国家安全保障部、日本国際問題研究所などを経て、日本エネルギー経済研究所中東研究センター入所。2021年4月から2023年4月まで在リビア日本大使館にて書記官として勤務。編著に『アジアからみるコロナと世界』(毎日新聞出版、2022年)、主な共著に『紛争が変える国家』(岩波書店、2020年)、『アフリカ安全保障論入門』(晃洋書房、2019年)など。

渡部 恒雄 氏
講演者

渡部 恒雄 氏

笹川平和財団 上席研究員

プロフィール

東北大学歯学部卒業後、米ニュースクール大学で政治学修士課程修了。1995年に米戦略国際問題研究所(CSIS)入所。客員研究員、主任研究員などを経て2003年より上級研究員として、日米関係、アジアの安全保障などを研究。2005年に帰国。三井物産戦略研究所主任研究員を経て2009年4月より東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。2016年10月に笹川平和財団に移籍、2017年10月より現職。著書に「NATO(北大西洋条約機構)を知るための71章」(共著、2023年、明石書店)、「デジタル国家ウクライナにロシアは勝利するか?」(共著、2022年 日経BP)、「防衛外交とは何か―平時における軍事力の役割」(共編著、2021年 勁草書房)、「2021年以後の世界秩序―国際情勢を読む20のアングル」(2020年 新潮新書)等。

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