安全保障研究グループ セミナー
第1回 サイバーセキュリティセミナー2022

ウクライナ戦争におけるハイブリッド戦:情報戦とサイバー攻撃

主催:笹川平和財団
 笹川平和財団では、「日本のサイバー安全保障の確保Ⅱ」事業の一環として、「サイバーセキュリティセミナー2022」を開催致します。
 2022年2月24日、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始しました。情報空間では、サイバー攻撃が行われるとともに、ロシア側のナラティブを中心とした偽情報の拡散も観測されています。対してウクライナは、IT義勇軍によるサイバー反撃や、偽情報へのファクトチェックや反論を行うとともに、自身もカウンターとなる情報戦を試みています。また、ウクライナ市民によるSNSの発信や、匿名ハッカーグループAnonymousのサイバー攻撃関与も影響を与え、古典的な国家対国家の図式とは異なる戦争となっています。こうしたハイブリッド戦における、情報戦およびサイバー戦の新しい様相についての分析は必須であると考えています。
 そこで、本セミナーでは、ロシアの影響工作に知見のある東秀敏氏、サイバーセキュリティやリスクマネジメントをご専門とする川口貴久氏、ロシア防衛駐在官経験者の元自衛隊海将補であり、ロシアの軍事・安全保障や有事のハイブリッド戦への造詣が深い佐々木孝博氏の3名を登壇者にお迎えします。今般のウクライナ戦争におけるハイブリッド戦、とくに情報戦とサイバー攻撃の情勢を俯瞰するとともに、有事における安全保障上の課題の議論を深めて参ります。
 本セミナーが、日本と国際社会におけるサイバーセキュリティの現状と課題について、皆様の理解を深める一助となれば幸いです。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
事務局
安全保障研究グループ
E-mail: anpo-event@spf.or.jp
Tel: 03-5157-5209

※取材についてのお問い合わせはコミュニケーション企画部広報課へお願いいたします。
E-mail: spfpr@spf.or.jp
Tel: 03-5157-5389

プログラム

16:30 開会挨拶
茶野 順子(笹川平和財団常務理事)
16:35 講演 ※講演順は変更される場合があります。
東 秀敏 氏 / 川口 貴久 氏 / 佐々木 孝博 氏
17:35 ディスカッション・質疑応答
東 秀敏 氏 / 川口 貴久 氏 / 佐々木 孝博 氏 / モデレータ:大澤 淳
18:00 閉会

講演者

東 秀敏 Hidetoshi Azuma
講演者

東 秀敏 Hidetoshi Azuma

米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー

プロフィール

米国大統領制兼議会制研究所の上級フェローとして、日米同盟及び経済安全保障に関する研究及び日米立法府との調整を行う。サイバーレジリエンスを推進するベンチャー企業、レジリエンス・ジャパン社の社長も務める。早稲田大学卒業後、ジョージ・ワシントン大学大学院で安全保障政策専攻で修士号を取得。2016年度大統領選挙期間前後の数年に渡り米国でロビイングを行う一方、ワシントンとモスクワで米露関係の研究を行いForeign AffairsやThe National Interest等の欧米政策ジャーナルに多数寄稿。米露での研究成果は、2018年に共著本『トランプ ロシアゲートの虚実』として出版。

川口 貴久 Takahisa Kawaguchi
講演者

川口 貴久 Takahisa Kawaguchi

東京海上ディーアール株式会社主席研究員

プロフィール

1985年福岡県生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了、横浜市立大学国際文化学部国際関係学科卒業。この他、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI) 客員所員(2021年6月から現在)、一橋大学非常勤講師(2022年4月から現在)等を兼任。最近の著作に、『ハックされる民主主義:デジタル社会の選挙干渉リスク』(土屋大洋との共編著、千倉書房、2022年)など多数。

佐々木 孝博 Takahiro Sasaki
講演者

佐々木 孝博 Takahiro Sasaki

元在ロシア防衛駐在官・海将補、広島大学人間社会科学研究科・東海大学平和戦略国際研究所客員教授

プロフィール

1986(昭和61)年、防衛大学校(電気工学)卒業後、海上自衛隊に入隊。その後、米海軍第3艦隊連絡官、オーストラリア海軍大学留学、在ロシア防衛駐在官、統合幕僚監部サイバー企画調整官などを経て、2018年防衛省退職(海将補)。博士(学術)〔広島大学〕。在ロシア防衛駐在官や初代の統合幕僚監部サイバー企画調整官としての勤務経験などから、ロシアの軍事・安全保障、情報戦、サイバーセキュリティ、インテリジェンス問題などを専門としている。

大澤 淳 Jun Osawa
モデレータ

大澤 淳 Jun Osawa

笹川平和財団安全保障研究グループ特別研究員

プロフィール

1971年生。慶應義塾大学法学部1994年卒、同大学大学院法学研究科修士課程1996年修了(法学修士)。1995年世界平和研究所研究員、2009年同主任研究員、2014年〜2016年内閣官房国家安全保障局参事官補佐(サイバー安全保障担当)、2017年より中曽根康弘世界平和研究所主任研究員。併任職として、2004年〜2006年外務省国際情報統括官組織専門分析員、2007年〜2009年外務省総合外交政策局外交政策調査員、2013年米国ブルッキングス研究所客員研究員(招聘給費)、2012年〜2016年政策研究大学院大学(GRIPS)客員研究員、2017年〜2019年内閣官房国家安全保障局シニアフェローを歴任。
最近の著作に、「中国とデジタル覇権の夢」慶應義塾『三田評論』2021年8、9月号、「主戦場となるサイバー空間“専守防衛”では日本を守れない」『Wedge』2021年12月号。「サイバー情報操作の脅威から日本をどう守るのか」中央公論新社『中央公論』2022年4月号。

開催一覧

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