安全保障研究グループ セミナー
第4回 サイバーセキュリティセミナー2021

サイバー国際法の展望と課題

―タリンマニュアル3.0策定に向けて―

主催:笹川平和財団
 笹川平和財団では、「我が国のサイバー安全保障の確保」事業の一環として、「サイバーセキュリティセミナー2021」を開催致します。

 近年、重要インフラへのサイバー攻撃等が増加し、被害が深刻化することにより、国際社会においてもサイバー攻撃は重大な問題と認識されています。特に、国家が関与するサイバー攻撃への懸念は深まっており、国家のサイバー行動に関し、国際法によるルール整備が進んでいます。

 2008年にエストニアに設立された、NATOサイバー防衛センター(CCDCOE)では、既存の慣習国際法をサイバー空間に適用する検討作業を長年にわたって行っており、その成果として2013年にはタリンマニュアル1.0が、2017年にはタリンマニュアル2.0が刊行されました。そして現在、タリンマニュアル3.0の策定作業が同センターで進んでおり、サイバーと国際法の議論に一層の進展が期待される状況です。

 本年度第4回目となる今回のセミナーでは、登壇者に戦時国際法を専門としてサイバー国際法にも造詣の深い岩本誠吾先生、国連軍縮研究所(UNIDIR)にてサイバー空間をめぐる国連の議論にも関わってこられ、タリンマニュアル2.0の解説書も執筆された黒﨑将広先生、CCDCOEにてタリンマニュアル3.0策定に向けた準備作業に関与された河野桂子先生の3名をお迎えし、タリンマニュアル3.0策定の状況や現状のサイバー国際法の課題について議論を深めて参ります。

 本セミナーが日本と国際社会におけるサイバーセキュリティの現状と課題についての皆様の理解を深める一助となれば幸いです。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
事務局
安全保障研究グループ
E-mail: anpo-event@spf.or.jp
Tel: 03-5157-5209

※取材についてのお問い合わせはコミュニケーション企画部広報課へお願いいたします。
E-mail: spfpr@spf.or.jp
Tel: 03-5157-5389

プログラム

16:30 開会挨拶
茶野 順子(笹川平和財団常務理事)
16:35 講演 ※講演順は変更される場合があります。
岩本 誠吾 氏 / 黒﨑 将広 氏 / 河野 桂子 氏
17:35 ディスカッション
岩本 誠吾 氏 / 黒﨑 将広 氏 / 河野 桂子 氏 / モデレータ:大澤 淳
17:45 質疑応答
18:00 閉会

講演者

岩本 誠吾 Seigo Iwamoto
講演者

岩本 誠吾 Seigo Iwamoto

京都産業大学法学部教授

プロフィール

1956年兵庫県生まれ。神戸大学大学院法学研究科博士課程単位取得満期退学、1987年から1995年まで防衛庁防衛研究所所員、1995年から2004年まで鈴鹿国際大学教授、2004年から京都産業大学法学部教授として勤務し、現在に至る。近年、武装ドローン、AI自律兵器、サイバーオペレーションの国際法的側面を研究。また、自衛隊と国際法の関連性についても研究中。

黒﨑 将広 Masahiro Kurosaki
講演者

黒﨑 将広 Masahiro Kurosaki

防衛大学校総合安全保障研究科准教授

プロフィール

東京大学大学院総合文化研究科国際関係論博士課程単位取得退学後、オランダ・ライデン大学グロチウス国際法研究所客員研究員、米国海軍大学ストックトン国際法研究所客員研究員、 国連軍縮研究所(UNIDIR)外部コンサルタント(安全保障・科学技術プログラム)等を経て現職。英国オックスフォード大学主催「サイバー空間における国際法の保護に関するオックスフォード・プロセス」のメンバーも務める。

河野 桂子 Keiko Kono
講演者

河野 桂子 Keiko Kono

防衛省防衛研究所主任研究官

プロフィール

2002年防衛庁防衛研究所入所。2019年NATOサイバー防衛協力センター(CCDCOE)に勤務。

Mr. Brigien Suhaendra
モデレータ

大澤 淳

笹川平和財団安全保障研究グループ特別研究員

開催一覧

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