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北極におけるプラスチック汚染問題

豊島淳子
笹川平和財団海洋政策研究所 (OPRI) では、OPRIの研究員を中心に海洋に係る国内外のさまざま動きを分析し発信する、海の論考「OPRI Perspectives」を発行しております。

第10号はOPRI研究員の豊島淳子氏による論考「北極におけるプラスチック汚染問題」です。
【要旨】
近年、プラスチックごみによる海洋汚染及び生態系への影響が大きな問題として注目されている。これまでに海に流出したプラスチックごみの総量は1.5~4億トンで、毎年新たに800万トンが海洋に流出していると推定されている。プラスチックは自然には分解されないため、紫外線や波などの作用で細かく砕かれながら、海流に乗るなどしてあらゆる場所に運ばれていく。最終的には北極や深海底など一見汚染とは無縁と思われる場所にも影響を及ぼす。
北極におけるプラスチック汚染を対象とした研究も、近年増加してきている。本論考では、既存の研究のレビューにより北極におけるプラスチック汚染に関してこれまでに得られた知見を概観し、併せて北極におけるプラスチックごみ問題の解決に向けた国際社会の取組や今後の展望について紹介する。

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