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Ocean Newsletter
第471号(2020.03.20発行)
「海はだれのものか」海とヒトの関係学3巻 刊行
(公財)笹川平和財団海洋政策研究所では、2000年からOcean Newsletterにより発信を続けてきた海の様々な論考をテーマ別に再編集し、一部加筆した書籍「海とヒトの関係学」シリーズの出版を2019年2月より開始しました。
このたび、海と人類のかかわりを総合的に俯瞰する本シリーズの第3巻『海はだれのものか』を発行しました。第3巻では、ヴァイキングや水軍などの事例を交えながら、海の領有、権益、海面利用を巡るあつれき、紛争問題について考察するとともに、歴史、地域文化、国際的な条約などの観点から、その解決に向けた提言をおこなうことを目指しております。皆さまにご高覧をいただければ幸いです。
●目次
はじめに
資源はだれのものか(秋道智彌)
第一章 なわばりとコモンズ
1、なわばりと紛争の海(秋道智彌)/2、漁業権とは何か─海の排他主義を問う(八木信行)/3、クジラ取りの系譜―生業捕鯨と商業捕鯨(岸上伸啓)/コラム IWC 脱退と日本の捕鯨(森下丈二)/4、閉鎖される海(中谷和弘)
第二章 越境する海人たち
5、ナワバリに生きる海人─日本中世の<海の勢力>をめぐって(黒嶋敏)/6、ヴァイキングが切り開いた北極圏交易─セイウチの牙をめぐるグローバルな経済構造(小澤実)/コラム 環オホーツク海地域をめぐる古代の交流(熊木俊朗)/7、国境をまたぐ海洋民(門田修)/8、東アジア交易圏の中の琉球(上里隆史)/コラム 開国への扉を外から叩いた男─幕末の漂流民、音吉(齋藤宏一)
第三章 海のせめぎ合い
9、いま東アジアで起きていること(竹田純一)/コラム 東シナ海に関する比中間の仲裁手続きにおける仲裁判断の意義(西本健太郎)/10、海底ケーブルのガバナンス─技術と制度の進化(土屋大洋、戸所弘光)/11、海洋境界の争いは解決できるか(坂元茂樹)/コラム 大陸棚の延伸(谷伸)/12、「海のジパング」に向けて(浦辺徹郎)/コラム 日本固有の領土と発信力(高井晉)
おわりに
おわりに─海はだれのものか(秋道智彌、角南篤)
第471号(2020.03.20発行)のその他の記事
- IPCC海洋・雪氷圏に関する特別報告書のメッセージを探る 国立極地研究所副所長、IPCC「海洋と雪氷圏特別報告書」第1章主要執筆者◆榎本浩之
- カキ養殖で地域を活性化する取り組み 和歌山県海南市漁業協同組合塩津牡蠣生産者部会会長◆阿部立利
- ヴァイキングの切り拓いた交易ルート 立教大学文学部史学科教授◆小澤 実
- インフォメーション 「海はだれのものか」海とヒトの関係学3巻 刊行
- 編集後記 同志社大学法学部教授◆坂元茂樹