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【開催報告】COP26 VIRTUAL OCEAN PAVILIONオープニングイベントを開催しました

2021.11.01

国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の第26回締約国会議(COP26)の開会を受け、笹川平和財団海洋政策研究所は、ヴァーチャル・オーシャン・パビリオン(VOP)を立ち上げ、11月1日(月)にオープニングイベントをオンラインで開催しました。

1日(月)9時(日本時間18時)から開催された同イベントでは、角南篤・笹川平和財団理事長が登壇し、UNFCCCにおける海洋主流化に関する海洋コミュニティのこれまでの貢献に触れつつ、SBSTA海洋と気候変動対話の継続開催への支持を表明しました。それとともに、海洋を活用した気候変動緩和・適応策のさらなる促進が重要であるとして、ブルーカーボンクレジット制度に関する日本の取組みを紹介しました。また、近年注目が高まっている概念として気候安全保障にも言及し、科学に基づく政策決定の重要性を強調しました。オープニングイベントに続いて、19時30分からの海洋分野でのファイナンス等に関するハイレベルイベントでは、前川美湖主任研究員が登壇し、海洋を活用した気候変動緩和・適応策をスケールアップするためには大規模な資金動員が必要である点について、海洋政策研究所の研究成果をもとに報告しました。

オープニングイベントに登壇した角南篤・笹川平和財団理事長写真

オープニングイベントに登壇した角南篤・笹川平和財団理事長

ハイレベルパネルの登壇者写真

ハイレベルパネルの登壇者

なお、本日のオープニングイベントでは、UNFCCCやユネスコIOC、国際海事機関(IMO)、EU、国連食糧農業機関(FAO)など海洋に関わる36の国際機関・NGOなどが執筆に加わった「海洋と気候の行動ロードマップ(ROCA)」※の年次報告書の発表も行われました。年次報告書(英語)はこちらからご覧いただけます。

 

引き続き、海洋政策研究所は、COP26会場の日本パビリオンにおいて2つのサイドイベント、UNFCCC公式サイドイベント、マラケシュパートナーシップ海洋沿岸域イベントなどを主催・共催します。またヴァーチャル・オーシャン・パビリオンでも、参加機関と連携し情報を発信して参ります。イベントについての詳細は「COP26での海洋に関する取組みについて-VIRTUAL OCEAN PAVILIONの開設ほか-」(10月30日記事)をご覧ください。皆様のご参加をお待ちしております。

ヴァーチャル・オーシャン・パビリオン(参加登録料:無料)写真

ヴァーチャル・オーシャン・パビリオン(参加登録料:無料)

※2015年のCOP21(パリ開始)で開催されたOceans Dayのイベントに集った専門家が協力して、政策提言書『海洋と気候に関する戦略的行動ロードマップ 2016~2021』を執筆した。この戦略的行動ロードマップは、「気候における海洋の中心的役割」、「緩和」、「適応」、「移転」、「資金調達」、「能力開発」の6つの部分によって構成されている。 これに対して、「海洋と気候の行動ロードマップ(ROCA)」は、COP22(モロッコのマラケシュ開催)のOceans Action Dayのイベントで打ち上げられたイニシアチブである。UNFCCC加盟諸国、NGO、学術機関、市民団体、公益団体等からなるパートナーの協働によって、政策提言書『海洋と気候に関する戦略的行動ロードマップ 2016~2021』に盛り込まれた提言の実行促進をミッションとしている。海洋政策研究所は、政策提言書『海洋と気候に関する戦略的行動ロードマップ 2016~2021』の執筆の中心となり、ROCA発足当初から年次報告書の執筆者にも加わっている(Ocean Newsletter 第424号「海洋と気候の行動ロードマップ(ROCA)イニシアチブ」参照)。
(文責:海洋政策研究所 研究員 藤井麻衣、主任研究員 角田智彦)

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